ニコチンで受けたダメージも緩和してくれる…【嗅ぐだけ】で血管が強くなる"意外と身近"にある香り

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

一方、ニコチンを投与された状態でも、β-カリオフィレンを定期的に体内に取り入れたマウスの血管は、ヒダ構造がきちんと維持されていたのです。

血管を強くする「β-カリオフィレン」

「β-カリオフィレンの香りは、血管の力学的な変性を抑制する」。そんな仮説を立てて、次にこんな実験を行いました。

『香りをかぐという最強の健康法』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ニコチンとβ-カリオフィレンを定期的に摂取した血管と、ニコチンのみを摂取した血管の強度の差を調べるために、マウスから血管を取り出し、両方から引っ張って負荷をかけたのです。

すると驚くべきことに、ニコチンのみを投与して硬くなったマウスの血管がパチンと破裂するほどの強度をかけても、β-カリオフィレンを摂取した方の血管はしなやかに伸び、切れずに堪えたのです。

このことから、β-カリオフィレンには、ニコチンなどで受けたダメージを緩和し、血管の硬化や脆弱化を防ぐ効果があることがわかりました。

続いて、ヒトにも実験をしてみました。

喫煙者に、いつも吸っているタバコにβ-カリオフィレンを入れて吸ってもらうと、4週間後から動脈の硬化が抑制されていることがわかったのです。
こうした実験から、β-カリオフィレンには、血管の劣化を抑え、しなやかに保つ効果があることがわかったのです。

財満 信宏 近畿大学教授、博士(農学)

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ざいま のぶひろ / Nobuhiro Zaima

1978年、広島県生まれ。京都大学大学院農学研究科博士後期課程修了。 三菱化学生命科学研究所、浜松医科大学分子イメージング先端研究センター、英インペリアルカレッジロンドン客員研究員(兼務)などを経て現職。血管疾患発症機構の解明と予防・治療法の確立を目指した研究を行っているほか、食品と人間、香りと人間の関係を明らかにする研究を行っている。 クローブや黒胡椒などに含まれる香り成分「β‐カリオフィレン(BCP)」の吸入によって血管保護効果が発揮することを発見。2022年、研究成果が薬物療法に関する専門国際誌❝Biomedicine&Pharmacotherapy❞に掲載され、注目される。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事