"スマホ見すぎ"な令和の子が抱える深刻な闇。《陰謀論》《歪んだ正しさ》に飲み込まれる子どもたちの行く末とは
一見すると不思議な話です。今の子どもたちは、昔よりもはるかに多くの情報に触れています。インターネットを開けば、さまざまな意見や立場の情報が簡単に手に入るはずです。それにもかかわらず、なぜこうした力が育ちにくくなっているのでしょうか。
僕は、その大きな原因の1つが「サジェスト機能」にあるのではないかと考えています。
思考の筋肉は、使わなければ萎縮します。そして今、アルゴリズムという名の「思考の車椅子」が、子どもたちから考える機会を奪い続けているのです。
閉鎖的な空間で「正しさ」が強化される
仮に、ある問題についてAの主張とBの主張が対立しているとします。X(旧Twitter)やYouTubeで、Aの主張に関する投稿や動画を見続けていると、どうなるでしょうか。
そのコメント欄には、「その通りだ」「Aの主張が正しい」「Bは間違っている」といった意見がずらりと並びます。逆に、Bの主張を支持する人の意見はほとんど目に入りません。アルゴリズムによって、「あなたが好みそうな意見」だけが集められた空間が作られているからです。
この現象は「エコーチェンバー」と呼ばれています。同じ意見が反響し合い、あたかもそれが唯一の正解であるかのように見えてしまう状態です。
それはまるで、鏡の部屋に閉じ込められたようなものです。どこを向いても自分の顔しか見えない。他者の存在を忘れ、自分の姿こそが世界の標準だと錯覚してしまう。
さらにSNSには、ブロック機能や引用ポストといった仕組みがあります。そのため、AとBが正面から議論を交わす場面はほとんど生まれません。Aに反対するBの意見は、Aの投稿のコメント欄ではなく、スクリーンショットを貼った別の投稿や、引用リポストという形で発信されることが多くなります。
その結果、Aを支持する人はAを肯定する意見だけを見続け、Bを支持する人はBを肯定する意見だけを見続ける、という状況が生まれます。お互いの主張が交差することなく、それぞれが「自分たちの世界」の中で正しさを強化していくのです。


















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