大塚HD、特許切れでも連続上方修正のなぜ 主力製品「エビリファイ」がまだ売れている
2015年4月、大塚HDの抗精神病薬「エビリファイ」が、米国で特許の失効を迎えた。
同製品は2014年に6542億円を売り上げ、大塚HDの売上高の約4割を稼ぎ出したドル箱製品。4月から半年近くが経ったが、戦々恐々として迎えた主力製品の特許切れの崖は、思ったほどは深くなかったようだ。
特許切れでも、今期に2度目の上方修正
大塚HDは11月13日に、2015年1~9月期(第3四半期)決算を発表した。同時に今年2度目となる、2015年12月期の通期見通しの上方修正を行った。
修正後の計画は、売上高1兆4100億円、営業利益1450億円。従来計画からは売上高で300億円、営業利益で250億円の上積みをした。
前2014年度は4~12月期の変則決算で、正確に比較することは難しいが、会社が出している、2014年1~12月に組み替えた実績と比べれば、売上高で10.2%減、営業利益で32.1%減になる。
今回、上方修正に至った要因は、前回の8月と同じ。激減を見込んでいたエビリファイの失速が、想定よりも緩やかだったためだ。
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