浅草に灯る「28日間の総合芸術」の実像 上原亜衣が語った"ロック座最後の舞台"に戻る深い思惑
引退しても、経済的な事情や自己承認の欲求から、同じ世界に戻ってしまう女優は少なくない。上原氏はそれを「悪いことだとは言わないが、結局、いつかは引退する日が来る。セカンドキャリアからは逃げられない」と喝破する。
「50代、60代になった時にどう生きていくのか。今が辛くても、自分を変えたいなら今変わらなければならない。私はロック座の舞台に立つたびに、猛烈な達成感を感じます。
今回で言えば28日間、休みなく、毎日同じ繰り返しの中で成長を模索して楽日(最終日)に一番いいものを出し切る。この『積み重ね』の経験こそが、次のステップに進むための自信になってきました」
彼女にとってロック座は、実業家としての「次なる自分」へ向かうための通過点であり、自己鍛錬の場なのだ。
26年2月、ラストステージの幕が上がる
かつての「お姉さん方」が厳しかったという上下関係も、現在は礼儀を重んじつつも温かいコミュニケーションが流れる場に変わったという。
上原氏は、緊張で手の震えが止まらなかったという16年の初舞台を懐かしみながら、ラストステージを見据える。
「初舞台は頭が真っ白になってミス連発で。そんな私をお姉さんたち、劇場スタッフ、何よりファンの皆さんが本当に温かく見守ってくれました。微力かもしれないけど、少しでも新しいお客さんを呼び込んで、ロック座の魅力を知って帰ってほしい。そんな気持ちで日々レッスンに励んでいます。この形容しがたい魅力を、1人でも多くの人に伝えたい」
インバウンドという巨大な追い風。そして、セカンドキャリアを切り拓こうとする一人の女性の決意。26年2月、浅草ロック座の舞台に上がる上原亜衣は、もはや単なる「元セクシー女優」ではない。日本の文化を背負い、世界の視線を受け止め、己の人生を更新し続ける一人の表現者として、彼女は最後のリズムを刻もうとしている。
言葉が通じなくても感じ取れる「ドールズ」の世界。そこで彼女が流す最後の汗と涙は、浅草六区の夜に、どのような光を投げかけるのだろうか。
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