コロナ禍の「オフィス不要論」は明確な間違いだった…東京都心「オフィス空室率1%切り」が示す現代ホワイトワーカーの"悲しい実情"
もっともバランスの良いオフィス空室率は5%だといわれていて、需要と供給が程よく一致する数値がこれぐらいだということだ。
ここ数年、都心ではこのオフィス空室率は3%程度で推移していて、それでも「オフィスの空きが比較的少ない」といわれてきた。それが1%台である。感覚的に言えば、「ほとんど空いていない」「満員」に近い水準だ。
筆者の周りの、特にベンチャー系の企業に勤める人間からも「オフィスが足りない」、あるいは「オフィス移転のメドが立たない」という話をよく聞く。空室率が少なければ、当然、貸し手側はより信用の高い企業に貸したいと思う。すると、実績が少ないベンチャー企業などは、空いているオフィスがあっても、なかなかそれを手にできないのだ。
過剰に進んだ「オフィス回帰」
こうしたオフィス不足の背景には、コロナ禍以後の「出社回帰」の流れがある。
日本生産性本部は、20年、つまりコロナ禍からテレワークの実施率を調査しているが、25年4月の実施率は14.6%で過去最低になったという。また、国土交通省によれば、雇用型テレワーカーの割合が24.6%で「下げ止まっている」ともいわれている。下がることもないが、その割合が上がることもないのだ。
一概に「テレワークがなくなった」わけではないが、習慣として段々と影が薄いものになっていることは確かであろう。
日本でも、さまざまな企業がテレワークを「原則出社」に変えている。例えば、ホンダは22年にテレワークから原則出社へ転換。GMOインターネットグループも23年に在宅推奨を廃止して原則出社にした。


















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