「無敵の20代」に振り回される「気づかい世代40~50代」のつらみ――でも20代も「変わりたい」と思っている

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三宅 そうした若者たちの姿を見て、上の世代は「失敗してもいいじゃない」と言うのですが、この言葉はもう彼らには届かないのでしょうか。

金間 僕は『無敵化する若者たち』で、社会人のスキルを「ファスト・スキル」と「スロー・スキル」に分けて紹介しました。ファスト・スキルとは、文字どおり手っ取り早く仕事に役立つ知識のことです。スロー・スキルは語学力やプレゼン力など、繰り返しコツコツ続けないと身に付かないスキルです。

僕は自分のゼミでもスロー・スキルを身に付けるトレーニングを意識的にやっているのですが、「これをやって何が得られるんですか」という顔をする学生も多い。

また、これは学生だけの問題ではなく、社会そのものがファスト・スキルで構成されつつあるように感じています。学生たちは、働きがいはともかく、徹底的に働きやすく改革された組織に就職していきます。すると、僕がゼミで課した2年間のトレーニングの発揮機会はそうないのではないか、と。一所懸命プレゼン力を鍛えたとしても、会社に入った途端、「まだ新人だからやらなくていいよ」と言われてしまう。

アントレプレナーシップをどう組織に落とし込むか

三宅 確かに「至れり尽くせり」の職場では、余計にそこに適応して、とりあえずいい子にしているという構図もありそうです。

ただ、企業は本当のところではアントレプレナーシップをもった若者、イノベーションを起こせるような若い世代を求めているはずです。どうしたらアントレプレナーシップを組織に落とし込めるのでしょう。

金間 その問いもまた重たいですね(笑)。僕は、今は「出島」を作るしかないと思っています。1万人規模の企業で全社改革をいきなりやろうと思っても難しいので、働きやすい「至れり尽くせり企業」路線は堅持しつつ、新卒100人のうち5人だけはアントレプレナーとして雇う、といった具合です。

彼らは完全歩合制でもいいし、大学1年から働いてもいい。兼業・副業も当然認める。既存の価値観にとらわれず、圧倒的自由な立ち位置で働いてもらい、周囲もその価値を理解し、その結果得たノウハウを全社に展開するのです。

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