「無敵の20代」に振り回される「気づかい世代40~50代」のつらみ――でも20代も「変わりたい」と思っている

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三宅 今の40~50代の「つらみ」は、どうしたら解消されるんでしょう。

金間 三宅さんからそう聞かれると本当に重たいです(笑)。僕が今付き合いのある企業などは株価が上がって調子がいいところが多いのですが、医療機関や教育機関は、40~50代が疲弊してパンク状態だと感じています。

たとえば大病院で働く看護師さんの場合、20〜30代は5時半で帰りますけど、40〜50代は「自分が対応しないと患者さんが困ってしまう」と、最後の一人まで対応しようとするんです。「それは自分たちの仕事じゃない」と平気で思える若手を尻目に、「私たちはナイチンゲールじゃなかったの!?」と悲鳴を上げている。あまりに価値観が違うんですね。

ほとんどの物事は「倍率1倍」になる?

三宅 20代の若手には、何となく「そこまでの賃金はもらってませんから」と割り切っているような感覚があるように感じます。

これまで、若いうちは修業期間というか、仕事を覚えるための訓練期間といった共通認識がありましたよね。でも今、たとえばYouTuberには訓練期間がありません。とりあえず行動して始めたほうがうまくいくといわれますし、実際そういう側面はすごく大きい。動画もとりあえずできたものをパッと出すほうが注目を集めたりします。

見習いなんだから残業も厭わず仕事を覚える、といった感覚が、もう20代にはなじまなくなっているのではないでしょうか。

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金間 同感です。先ほど三宅さんが指摘されていたように、若者は「努力したら報われる人が、努力する」という方向にシフトしていますよね。

努力したらレベルは上がるかもしれないけど、周りにいる人と比べて、努力してもその人以上には上がらないと感じた途端、その努力を手放してしまう。競争心が薄れている印象です。

だから僕は、いずれほとんどの物事が倍率1倍になると考えています。5人しか入れない枠があったら、最初は10人ほどが関心を持つんですが、最終決戦日には5人に減っていて、5分の5、つまり倍率は1になっている。ほかの参加者を見て「あの子はすごいし、あの子はもともとやっているし」といった感じで勝手に判断して、自分から身を引くのです。

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