「親の口座が凍結」の悲劇を防ぐ! 成年後見制度より圧倒的に自由な≪家族信託≫の活用術
家族信託は、共有名義になっている不動産の管理・運用・処分のリスクを回避する手段としても有効です。
例えば、親から相続した不動産が兄弟姉妹の共有名義になっている場合、売却などの処分には共有者全員の同意が必要です。共有者同士の関係が良好でも、そのうち1人でも病気や事故、認知症などで判断能力を失ってしまうと同意が得られず、売却ができなくなります。
賃貸運用の場合も同様で、過半数の同意が必要なため、2人で共有している場合は1人が反対するだけで賃貸契約を結べません。
このようなリスクがある場合、共有者全員と受託者が信託契約を結んでおくことで、受託者が単独で共有不動産の管理・運用・処分を行えるようになります。これにより、共有名義特有の意思決定の制約や資産凍結のリスクを防ぐことができます。
家族信託の5つのデメリット
使い勝手のよさが注目される家族信託ですが、制度の特徴を理解し、適切な選択をするためには、デメリットにも目を向けておくことが大切です。
家族信託の契約書作成や信託財産に不動産が含まれる場合の登記手続きなどには、法的な知識が不可欠です。はっきり言ってこの手続きは、素人だけで行うのは難しく、個人的には専門家に依頼することをお勧めします。ただし、専門家へ依頼した場合には、当然報酬の支払いが必要になります。
また、司法書士などの専門家に家族信託の手続きをお願いしても、知識や実務経験が少なくて対応ができない場合もあります。実は、家族信託の実務に詳しい専門家はまだ多くないのが現状です。信頼できる専門家を見つけられるかどうかが、家族信託を上手に活用するうえで大切なことです。
家族信託で管理できるのは、法律上「信託できる」と定められている財産に限られます。例えば、金銭や不動産は信託できますが、年金受給権や農地などは信託の対象外です。そのため、家族信託だけですべての資産をカバーすることは難しく、対象外の財産の管理や承継には別の対策を検討する必要があります。



















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