「放送100年」に迎えた"テレビ局の時代"の終焉、フジ凋落・ダウンタウンプラス躍進・ネトフリ攻勢が示唆する2026年《放送から配信へ》の奔流
長らくメディア業界の動向を追ってきた私から見て、2025年は大きな転換点だった。
くしくも「放送100年」を迎えた今年、“放送の終焉”がはっきりと見えてきた。そして、すべてのコンテンツが配信にのみ込まれていく流れが明確になった。
フジテレビ問題の勃発、ネットフリックスによるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)独占配信権の獲得、配信サービス「ダウンタウンプラス」の好スタート……。いずれも「放送から配信へ」の流れを象徴している。一方で、NHKの新たなインターネットサービス「NHK ONE」は放送の枠に閉じこもる構造で、その流れに乗れそうにない。
さらに海外では、ネットフリックスがWBD(ワーナー・ブラザース・ディスカバリー)の映画事業と配信事業を買収することで合意。アカデミー賞の実況が29年からユーチューブで配信されるとのニュースも飛び込んできた。海外では「配信へ」の流れが格段に加速している。
フジテレビが象徴する「放送の終焉」
フジテレビは1月、中居正広氏に関する事案への対処に大失敗し、大手スポンサーがCMを撤退する事態になった。00年代まではテレビ業界で超然たる座にいたフジテレビの転落は、放送の終焉を予感させる最も大きな出来事だった。
今年度上半期の売上高はフジテレビ単体で606億円となり、テレビ東京単体の609億円より低いキー局最下位まで落ち込んだ。営業損益も327億円の赤字という前代未聞の業績となった。


















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