「北朝鮮が"30m先"に」→銃を持った兵士にサビだらけの廃船、高層マンション、洗濯物…国境都市への7万円旅で見た北朝鮮の「意外な日常」

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このせっけんを作った人は、いったいどんな生活をしているんだろうか。そもそもせっけんってどうやって作られるんだろうか……。様々な疑問が生まれた私は湯船につかりながら、スマホで情報のシャワーを浴びた。ちなみにお風呂から出てタオルで体を拭いた際、せっけんの香りが体に残るなどは特に感じられなかった。

これは補足だが、現在日本では北朝鮮との輸出入を全面禁止している。他国で北朝鮮産のお土産を手に取ったり、北朝鮮料理を食べるなどは問題ないが、もしもこれらの物品を日本に持ち込んだ場合は「外国為替及び外国貿易法」に基づき、非常に厳しい刑事罰と行政処分が科されるので注意してほしい。私は旅行中にこの北朝鮮のせっけんを使い、出国する前に処分した。

ホテルで爆睡した翌朝、私は再び固定式双眼鏡のある場所を目指した。双眼鏡をのぞき込むと、そこには衝撃的な光景が広がっていた。

5分120円の固定式双眼鏡から見えた衝撃的な光景

北朝鮮の兵士が10人くらい集まり、筋トレをしているのか技を披露しているのか、1人ずつ鉄棒にぶら下がったりクルクルと回ったりしている。髪型はみんな短い。年齢は10代後半から20代前半くらいだろうか。表情まではハッキリわからなかったが、おそらく笑い合っていたような気がする。

鉄棒の近くにはフカフカの帽子を被った、銃を持った兵士がいた。有刺鉄線の存在も確認できた。おそらく肩書が偉い人なのだろう。その場に中年っぽい男性が現れた際は、若い男性全員が集合し、偉い人の話を聞いているような行動をしていた。また、一人だけ鉄棒の居残り練習をしている兵士がいた。

双眼鏡を横にずらすと、犬が2匹つながれていた。クレーンを操作する人や、トラックを運転している人、外気温3℃にもかかわらずタンクトップ姿の筋肉質な男性……。高級そうなバイクや自動車なども確認できた。平屋の窓には服が干されていた。何かを焼いて煙を起こしている人の姿もあった。

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