シニアの住まいと暮らしには「3つの段階」がある
82歳の夏から、夫婦で熊本市内のマンションと南阿蘇村の一軒家で2拠点生活を送っている、一級建築士でバリアフリーコンサルタントの吉田紗栄子さん。
週の半々をそれぞれの場所で過ごし、車で片道1時間の距離を移動する。
60歳の時点で終の住処を、一人娘の嫁ぎ先である南阿蘇に決め、70歳のときに空き家を購入。だが、後期高齢者の仲間入りをした70代後半になると、自立した老後を送るためには利便性の高い駅近のマンションのほうが現実的になってきた。
結果、豊かな自然に囲まれた南阿蘇での暮らしと、都市部でのマンション生活を組み合わせたのである。南阿蘇というゴールを早い時期から決めていたので、軌道修正も許容範囲だった。
こうした自身の経験も踏まえ、吉田さんは「老後の住まいは、人生100年時代の折り返し地点に立つ50代のうちに決めたほうがいい」と強く言う。


















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