高齢者の住宅リフォームで《"手すり"だらけにする人》の盲点…50代から意識すれば"老後が安泰"な「まず優先すべき3つのこと」

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リフォーム前
こちらのトイレは、棚も手すり代わりになる仕様で、必要最低限の手すりだけ設置されている(写真:吉田さん提供)
これから人は100年生きるという。しかし、お金や孤独、健康不安がなく老後を迎えられる人はどれくらいいるだろう。年を取ることが怖いーー。
多くの人が漠然とした不安を抱く中、老後の人生こそ謳歌している人もいる。その元気は、気力は、生きがいは、いったいどのようにして手に入れたのか。本連載では、“後期高齢者”になってなお輝いている先達に、老後をサバイブするヒントを聞く。
今回は、前回に続き、82歳で地方に完全移住し、「終の住処」を追求する吉田紗栄子さんにお話を伺った。
前回記事を読む→【「地方に嫁いだ娘に"遠距離介護"はさせたくない…」 《70代で2拠点生活》→《82歳で地方移住》  一級建築士が選択した"ベストな住処"

シニアの住まいと暮らしには「3つの段階」がある

82歳の夏から、夫婦で熊本市内のマンションと南阿蘇村の一軒家で2拠点生活を送っている、一級建築士でバリアフリーコンサルタントの吉田紗栄子さん。

週の半々をそれぞれの場所で過ごし、車で片道1時間の距離を移動する。

60歳の時点で終の住処を、一人娘の嫁ぎ先である南阿蘇に決め、70歳のときに空き家を購入。だが、後期高齢者の仲間入りをした70代後半になると、自立した老後を送るためには利便性の高い駅近のマンションのほうが現実的になってきた。

結果、豊かな自然に囲まれた南阿蘇での暮らしと、都市部でのマンション生活を組み合わせたのである。南阿蘇というゴールを早い時期から決めていたので、軌道修正も許容範囲だった。

こうした自身の経験も踏まえ、吉田さんは「老後の住まいは、人生100年時代の折り返し地点に立つ50代のうちに決めたほうがいい」と強く言う。

【写真を見る】「素敵な暮らしすぎる…」「リフォームで取り入れたい」シニアを“超快適に過ごす”ためのリフォーム例(12枚)
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