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「やっぱり疲れますよね」――。立ち食いで一世風靡した『俺のイタリアン』シリーズ"激変した今の姿" ピーク時は月商1900万円の店も

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俺のの代名詞でもあった「立ち食い」をなぜやめたのだろうか。

「純粋にお客様視点の理由。やっぱり疲れますよね、ということ」(桜井氏)

店舗内観。カウンター席とテーブル席を合わせて40席の「俺のステーキ 恵比寿」(撮影:梅谷秀司)
「俺のステーキ 恵比寿」(撮影:梅谷秀司)

座るスタイルに切り替えてきたのは2014年頃から。回転率で稼ぐビジネスモデルを崩さないため、2時間制、ワンドリンクオーダー制としていた。しかし、回転率というビジネスモデルも捨てることにした。

「2時間制・ワンドリンクも原則やめる」

「俺のの最大の特徴は一流の料理人で、美味しいということ。そこに居心地であったり、ホスピタリティ、空間価値などをプラスした。2時間制やワンドリンク制も原則としてやめる」(桜井氏)

「俺のフレンチ グランメゾン 大手町」はそんな新しい俺のの代表的な例と言えるだろう。

ただ、コストパフォーマンスを維持するために、経営効率を見直す必要があった。これまではシェフの個性を尊重したいという思いから、店舗によって異なるメニューを提供することもあり、それが一つの「俺のらしさ」でもあったという。

新しい俺のでは折衷的に、店舗によって異なるメニューも出しながら、どの店舗でも提供する「オールスターメニュー」をつくった。結果として、スケールメリットによる仕入れコストダウンや、オペレーション標準化による人件費安定など、全体の効率化を図ることができた。

(写真左)代表取締役社長の桜井暁史氏。店長、エリアマネージャーなど現場経験が豊富。ヒューマンマネジメントを重視。早稲田大学卒業後に飲食の会社を起業した経験も。(写真右)俺の代表取締役会長の立石寿雄氏。2027年に予定している上場に向け、財務体質の強化に力をいれる(撮影:梅谷秀司)

売り上げもしっかり積み上げているようだ。焼肉はインバウンド中心であることもあり、売り上げは安定している。日本人客が中心のフレンチやイタリアンでも、焼肉と同様、1日に100万円売り上げるそうだ。

桜井氏によると、これは繁盛店のみの突出した数字ではないとのこと。

「ゆったりくつろいでもらうモデルに転換を図ったことにより、ワイン、デザートやチーズ、食後酒といったプラスアルファの注文が自然と増えた。また空間や照明、サービス、音楽などを含めた体験価値を高めることで、『価格への納得感』が高まった。そのため1組あたりの売り上げと利益率が向上している」と言う。

今後は2027年の上場を目指し、経営体質の強化、店舗のブラッシュアップ、店舗数拡大に取り組んでいく。2026年には、先述した「俺のステーキ」が吉祥寺、秋葉原への出店を予定している。また、旧オリーブの和食店舗を含めて、和食業態は一気に10店舗を『俺の割烹』というブランドとして展開する予定だ。

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