「やっぱり疲れますよね」――。立ち食いで一世風靡した『俺のイタリアン』シリーズ"激変した今の姿" ピーク時は月商1900万円の店も

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

また、肉の業態のビジネスモデルは、黒毛和牛の1頭買いに尽きるという。

「ステーキ専門店で黒毛和牛を使っているところはあまりない。また、1頭買いはパーツで仕入れるよりはるかに安い」(桜井氏)

A5黒毛和牛のイチボステーキ
A5黒毛和牛のイチボステーキ(200g5478円)。ほどよい霜降りとしっとりした食感が特徴(撮影:梅谷秀司)

そのため焼肉ならA5黒毛和牛カルビ1540円、ステーキなら、シャトーブリアン8778円という価格で提供することができる。客単価で言えば、焼肉はランチ2000〜3000円、ディナー7000円。ステーキはそれぞれ2500円、5000円といったところだ。

実は1頭買いは「俺の」創業時から行っている同社の強みだという。競りでの目利きや、部位を余すことなく使うノウハウなども蓄積されている。

ステーキのお味は…?

では、自慢の黒毛和牛の実力の程はどうだろうか。「俺のステーキ」で、イチボステーキ(200g5478円)、こだわり卵の目玉焼きハンバーグ(2187円)を試食した。

イチボステーキ200g、こだわり卵の目玉焼きハンバーグ
こだわり卵の目玉焼きハンバーグとイチボステーキ200g(撮影:梅谷秀司)

ステーキはまず岩塩のみで食べてみる。口に入れてまず感じたのが、圧倒的な柔らかさだ。そしてかむほどに、繊細な脂の香りと甘み、最後に濃い肉のうま味が広がる。わさびをつけるとさっぱりと食べられ、玉ねぎを使ったちょっと甘みのあるオリジナルソースも合う。200gあるので、いろいろ味を変えて楽しめるのも嬉しい。

(撮影:梅谷秀司)

ハンバーグは、黒毛和牛100%で、大きめに挽いた肉のしっかりとした歯応え、濃厚なうま味が特徴。クミンだろうか、スパイスがしっかり使ってあるのでまずその香りが広がるが、肉の味が負けずに立ち上がってくる。半熟に仕上がった味の濃い黄身をつけると、さらに贅沢な味に。こちらも185gとボリュームがある。

こだわり卵の目玉焼きハンバーグ
こだわり卵の目玉焼きハンバーグ(2187円)。肉のうま味がガツンと感じられる(撮影:梅谷秀司)

確かに、肉の味をストレートに楽しめるステーキというメニューで、黒毛和牛を味わえるのは珍しい経験かもしれない。お店の人に聞いたところ、シャトーブリアンを「お代わり」する需要もあるとのことで、追加できるメニューも検討しているそうだ。

なお、恵比寿店は新宿、渋谷についで3店舗目。2026年2月にはさらに吉祥寺、秋葉原への出店を予定している。

次ページ立ち食いをやめた理由
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事