「『医療同意拒否』された子が生きられる道を」難病・障がいを負う2児を養子縁組で育てる「休みゼロで赤字」の元牧師が明かす、日本の"悲しき現実"

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一方、5歳の恵満ちゃんは寝たきりで、さらに医療的ケアが重い。

「恵満はいまだに首も座らない。7番目と18番目の染色体異常で、治療のための文献もほとんどないんです。先生からも『どういう成長をするかわからない』と言われています。全介助なので、身体も全部拭いてあげないといけないし、お尻もすぐ真っ赤になる」

「恵満のお世話はもちろん大変だけれど、愛おしさが勝る」と松原さん(写真:松原さん提供)

休みゼロ、癒やしはサンドウィッチマン

当然、松原さんの肉体的・精神的な負担は大きい。彼の1日は、2人の介助と『小さな命の帰る家』の運営関連の作業で、あっという間に過ぎていく。まず、朝6時に起床するところから始まるという。

「6時には恵満の投薬と、胃ろうへの注入を1時間かけてやります。7時になると、やまとが起きてくるので、一緒にご飯を食べて、おしっことうんちを出してあげて、8時15分には養護学校のバスに乗せるために連れて行く。そして恵満の体拭き、着替え、ガーゼ交換、吸引。痰を出す機械を1日3回、胸に巻いてやります。

やまとが帰ってくるのは昼過ぎ。恵満のお世話の合間に掃除や洗濯をしていたら、すぐですね。帰ってきてからも2人分のごはん、入浴、医療ケアをしていると、気づけば夜です。だいたい最後の水分補給が夜11時で、2時とか3時ぐらいに一度ずつ痰の吸引があるので、睡眠時間は細切れかな」

最近は2人の体重が増えてきて、抱き上げるのも大変だそう。「この子たちの将来を考えると、気持ち的にも不安に駆られますね」と松原さん。

もちろん、休日などゼロだが、「まあ、子育てに休みはないので。特に恵満は、家内や娘たちが1日ついてくれた日以外は、ほぼ全部、僕が見ています。とにかく体力勝負ですね」と笑う。

次ページ見ているだけで元気がわいてくるサンドウィッチマン
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