「年収アップ転職=キャリアの成功」を信じる人がハマる罠。《200万円ダウンの転職》を繰り返して見えた、AI時代のキャリア戦略

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

経験の幅が広いほど、多くのプロセスにおいてAIを活用し、成果にレバレッジをかけることができるようになります。

営業資料作成だけにAIを使うのと、さらに市場調査やデータ分析、AIエージェント開発などすべてにAIを活用できるのとでは、生産性に格段の差が生まれます。

つまり、経験の幅が広いこと、言い換えれば「AIを活用できる余地」が広いことこそが、AI時代における人材価値となり、結果としてより大きく稼げるようになるのです

「逆算」よりも「選択肢」を持つキャリア戦略を

もちろん、年収ダウンは軽々しく行うべきではありません。生活基盤の維持は重要であり、家族の理解も必要不可欠です。

だからこそ、まずは「今いる場所」で最大限に努力し、評価を高めて年収を上げることが前提となります。一度年収水準を高め、さらに生活コストをコントロールして「年収ダウンしても生活が成り立つ状況」を作った上で、初めてこの戦略は実行可能になるのです。

AI時代のキャリアがどうなるか、正確に予測できる人はいません。不確実性が高い時代だからこそ、一つのゴールから逆算してキャリアを固定するよりも、「選択肢を多く持てるように幅広い実績を作る」ほうが戦略的とも言えます

目先の年収アップという甘い果実に飛びつくのではなく、将来のAI活用能力を高めるために、あえて未経験の領域へ「投資」する。

その多様な経験こそが、AI時代を生き抜くための最強の武器となるはずです。

三浦 慶介 株式会社グロースドライバー代表取締役社長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

みうら けいすけ / Keisuke Miura

1983年生まれ。一橋大学法学部卒業。サイバーエージェント、リヴァンプ、グロース上場企業スパイダープラスのCMOを経て2025年に独立。ゲーム・小売・飲食・教育・建設Techなど幅広い業界で事業成長を牽引。会員数150万を超えるヒットゲームの開発、数百万人が利用するCRMアプリの企画・開発、年間数十億円を運用するマーケティングチームの内製化、1年で生産性を160%改善する営業改革など、業種・業界を問わない事業成果を実現。現在は「AI時代の人材育成×事業戦略」を専門に、事業成長の伴走支援と知見の体系化に取り組む。著書に『AI時代に仕事と呼べるもの』(東洋経済新報社)がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事