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日本人が「軍事関連の話をタブー視」すべきでないワケ 「大坂の陣」や「戊辰戦争」から学べることもある

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  • 小野 圭司 防衛省 防衛研究所 主任研究官
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戦争以外の教育や福祉、経済活動などに回す余裕はなく、市民は苦難を強いられています。

『防衛産業の地政学 これからの世界情勢を読み解くための必須教養』(かんき出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

日本でも戦時中は「欲しがりません勝つまでは」というスローガンのもとに我慢を強いられましたが、今のウクライナはそれと同等の状況であると考えられるわけです。

そのようにして国民の生命・財産、そして国土を守っている国に対して、日本の支援は防弾チョッキやヘルメットなどにとどまっているわけです。この状況と国際社会の一員としての責任との兼ね合いをどのように考えるのか、国民的な議論が必要なように感じます。

そうはいっても、やはり私たちは悲惨だった戦争というものを経験しているわけで、その経験は大事にしなければなりません。戦争では否応なく、悲惨な事態も生じる。そこも十分理解した上で最終的な判断を下さないといけないと、強く思います。

タブー視せず、社会で広く議論してほしい

日本人は軍事や安全保障問題を長い間、余りにもタブー視してきたため、これらについて考えるのが下手になったようです。

軍事や安全保障は○か×といった二元論ではなく、その間にある△も○に近いものから×に近いものまで、在り方はさまざまです。その中で「何が最適なのか」、議論を重ねて考え抜かないといけません。

今回お話しした防衛関連費の問題のように、データで見ることで理解しやすくなることもあります。

まさにそれこそが、私たち防衛研究所の責務であると思います。

軍事・防衛というと一般の人は敬遠する向きもありますが、そんな皆さんになるべくわかりやすい情報やデータを提供して、社会全体で広く議論してもらいたい。

そして、バランス感覚の上に立って判断してもらうということが必要だと思っています。

そのために、防衛研究所としても私個人としても尽力していきたいと思っています。

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