資格不要「土日のみで月10万円」も可能!意外と知らない「墓参り代行」のリアルな懐事情

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ここまで聞くと「誰でも簡単に儲かる仕事」のように思えるかもしれませんが、取材で見えてきた「ここだけの話」にはシビアな現実もあります。

最も重要な成功要因は、実は「自宅の立地」です。

大規模な霊園の近くに住んでいる人であれば、移動時間を最小限に抑え、一日に複数の依頼をこなすことが可能です。

しかし、自宅から遠く離れた墓地への依頼を受けた場合、そこへ向かう交通費だけで数千円が消えてしまうことも珍しくないのです。

特に山間部の墓地などはアクセスが悪く、移動コストがかさむ傾向にあります。

個人事業主として高単価で受注できたとしても、交通費や移動時間を考慮しなければ、実質的な利益は大きく減ってしまいます。

そのため、対応エリアを自宅周辺に限定する、あるいは遠方の場合は別途交通費を請求するといった、戦略的な判断が不可欠です。

墓地の近くに住んでいる人にとっては非常に有利な仕事ですが、そうでない場合は慎重なエリア設定が必須です。

求められるのは「体力」と「誠実さ」

また、この仕事は屋外での作業が基本となるため、体力勝負の一面もあります。

真夏の炎天下や真冬の寒空の下でお墓の掃除を行うには、それなりの体力と忍耐力が必要です。

デスクワークの副業とは異なり、身体的な負担があることは理解しておくべきでしょう。

そして何より大切なのは、先祖を供養するという行為に対する「礼儀正しさ」や「几帳面さ」です。

依頼主の大切なお墓を預かるわけですから、清掃のクオリティはもちろん、報告用の写真撮影やメールの文面、そういったひとつひとつに誠実さが求められます。

ただ作業をこなせばよいというものではなく、依頼主の気持ちに寄り添えるかどうかが、継続的な依頼や高評価につながるカギになるのです。

「墓参り代行」は、土日の空いた時間を活用して働けるため、条件が合う人にとっては非常に効率的な副業です。

特に、体力に自信があり、霊園の近くに住んでいて、一人で黙々と丁寧な作業をするのが好きな人にはうってつけの仕事だといえます。

超高齢社会を迎え、今後ますます需要が高まると予想されるこのサービス。ぜひ「ちょいワーク」としてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

華井 由利奈 ライター

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はない ゆりな / Yurina Hanai

愛知県出身。大学卒業後、印刷会社に就職。コピーライターとしてトヨタ系企業など100社以上の取材を行った。現在は独立し、女性活躍、ビジネス、生活情報など幅広い分野で執筆。今までに取材した人数は1,000人以上。大学や教育講座での講演も行う。著書に『月10万円を楽しく稼ぐ ちょいワーク図鑑』(東洋経済新報社)、『一生困らない 女子のための「手に職」図鑑』『一生役に立つ しんどくならない「ひとり暮らし」ハンドブック』(いずれも光文社)がある。

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