医療最前線では「手術前にリハビリする」のが当たり前に。基礎体力や筋力を上げてから手術すると回復も早い

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窪田:医師の育成について詳しくうかがってきましたが、そのほかの専門職の方についてはいかがですか?

酒向:多職種にそれぞれの優秀な指導者を集めています。その総力戦が必要になります。セラピストや看護師から、「この患者さんは暴言や暴力があり、困っています」と聞くことがあります。患者さんが問題を起こすときは、そうした行動を引き出してしまうような仕草を、こちら側が無自覚にしてしまっている可能性もあるのです。

大切なのは患者を知り、敬意を払い、うまくおだてること

まずは患者さんに敬意を払って、今日まで立派に生きてこられたということへのリスペクトを会話の中で表現しながら、目の前のこういう問題に対して一緒に頑張りましょうという空気を作る必要があります。最初からいきなりガツンとリハビリや看護を始めるのではなく、まず患者さんのことを知って、信頼関係を得て進めることが大切です。しかしここにあまりにも時間をかけていると、それはそれでリハビリにならない。冒頭の1分間ぐらいの導入で、「リハビリをしたい」という気持ちに持っていかなければいけません。

そこで、一人の患者さんに対する多職種の情報共有も必須になります。とにかく患者さん自身がやる気になることが何より大事なので、うまくおだてないといけないんです。難しいことですが、この辺りをチームの担当者に共有して、理解してもらうことにも尽力しています。

窪田:なるほど。そうして全員が一流のチームを作り上げることで、患者さんの超回復を生んでいるというわけですね。

(構成:鈴木絢子)

酒向 正春 医療法人社団健育会 ねりま健育会病院 院長・ライフサポートねりま管理者

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さこう まさはる / Masaharu Sakoh

1961年愛媛県宇和島市生まれ。医学博士。日本リハビリテーション医学会・脳神経外科学会・脳卒中学会・認知症学会専門医。愛媛大学医学部卒業後、同大学脳神経外科教室に入局して1987年に脳神経外科となる。デンマーク国立オーフス大学で脳科学とリハビリテーション医学の連携を学び、2004年に脳リハビリテーション医に転向。同年に初台リハビリテーション病院で脳卒中診療科長を、2012年に世田谷記念病院副院長および回復期リハビリテーションセンター長を歴任。2017年3月から現職に。近年は自治体とも協力し、リハビリや認知症予防にも効果的なまちづくりにも取り組んでいる。近著に『筋肉革命95:何歳からでも実現できる95歳で当たり前に歩いて楽しむ人生を』(日刊現代)がある。

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窪田 良 医師、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO

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くぼた りょう / Ryo Kubota

慶應義塾大学医学部卒業。慶應大医学部客員教授、米NASA HRP研究代表者、米シンクタンクNBR理事などを歴任。虎の門病院勤務を経て米ワシントン大学助教授。2002年創薬ベンチャー・アキュセラを創業。2016年窪田製薬ホールディングスを設立し、本社を日本に移転。アキュセラを完全子会社とし、東証マザーズに再上場。「エミクススタト塩酸塩」においてスターガルト病および糖尿病網膜症への適応を目指し、米FDAからの研究費を獲得し研究開発を進めているほか、在宅医療モニタリングデバイスや、ウェアラブル近視デバイスの研究開発を行っている。

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