「幸せ」って、いったい何? 「嬉しい」とは別? フランス人留学生との《本質観取》のなかで見えてきた"深すぎる答え"とは
Aさん:その意味では、日本語の「幸せ」もそうじゃないですか? お金持ちは幸せであるとは必ずしも言えない気がします。フランス語のBonheurと同じで、長い時間の中で、自分がどう感じているかというのが「幸せ」の本質にはあると思います。
岩内:確かに。フランス語のContenteや日本語の「嬉しい」や「満足」は、どちらかと言えば瞬間的な感情や状態という感じがするね。 それに対して……。
Bさん:Bonheurは、未来も含めてもっと長い時間の中に浸っている感じですね。
Aさん:うん、その感じ。浸っているというのは言えてると思います。
岩内:日本語では、風呂上がりのビールも「幸せ」っていうから、フランス語のHeureuxやBonheurよりは短いスパンでも使える言葉かも。でも、瞬間的な「嬉しい」や「満足」よりは、やっぱりゆったりと浸ってる感じ、味わってる感じはあるね。おいしいビールを飲める時間に喜びを感じているというか。
辿り着いた「ボヌール」の本質とは
稲垣:いいですね。だんだんと言葉にできそうな気がしてきました。今回は、日本語の「幸せ」よりフランス語のBonheurの本質観取になりましたが、 ボヌールの本質、言葉にできそうですか?
Aさん:「生きることに大きな目標をもったり、それに到達するために努力したりする。現在から未来にまたがる時間全体を肯定し、それに浸っている気持ち」とかはどうですか?
Bさん:うん、しっくりきます。
稲垣:フランス語の「ボヌール」は、日本語の「幸せ」より、きめが細かいというか、もう少し限定的な使い方をする言葉だというのが見えましたね。今回の本質観取を踏まえて、次回は改めて日本語の「幸せ」の本質に迫っていきましょう。
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