日本人は余暇の過ごし方が下手すぎる。すべての人が自分の人生を自由に描ける「1億総生活デザイナー時代の到来」を目指して

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窪田:人はロジックだけでは動かせませんね。その人の心に刻まれるストーリーがあってこそ個々のモチベーションが湧いてくると思うので、すばらしいアプローチだと思います。多くの人を動かす力をお持ちなのはさすが、政治のご経験がある方だなと感じます。

高橋:毎回本気でやっているので疲れますけどね(笑)。政治の視点で考えても、自分の言葉で相手に語りかけることはとても大事だと思います。ただ、それがなかなか難しい世の中になっているとも思います。

東北資連・岩手大会の記念講演
2025年9月には、東北資連(東北六県再生資源組合連合会)の岩手大会で記念講演を行った(高橋氏提供)

窪田:確かに、用意されたシナリオに沿って、あまりピンとこない決まり文句を使う政治家は多いかもしれません。

SNSで他者を叩く人は「動かない人」?

高橋:国民がそうさせているという面もあるのではないでしょうか。今はSNSですぐに叩かれてしまうので、政治家に限らず、みんなリスクゼロに向かっておとなしくなっていくというか。

窪田:SNSでは「知った気になってしまう」ことが本当に怖いですね。リアルなコミュニケーションを取ってみれば全然大したことではないような出来事も、切り取られた瞬間だけに過剰反応して、背景も見ずに感情をぶつける人もいます。社会にとってよくない方向に動いてしまいやすい危険性をはらんでいると思います。

高橋:僕は、SNSで他者を叩いている人は「動かない人」が多いように思っています。つまりいつも同じ人としか会わず、同質性の高いSNSにいて、違う意見を言われればフォローを外したり叩いたりする。だけど、自分の肉体を物理的に動かして違う世界に触れれば、「世の中にはそういう考え方の人もいるのか」「こういう文化の中で暮らしている人もいるんだ」とかいったことに気付くはずです。しかも、自分自身もその文化に飛び込んでいるので、そこに自ら合わせないと受け入れてもらえないという体験もついてくるでしょう。こういうことをしている人は、もっともっと広い許容度が身に付くと思うんです。

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