「六麓荘でスゴイ家、欲しい」と中国人富裕層が次々と買い占め、ご近所トラブルも…日本一の高級住宅街《芦屋》が"チャイナタウン化"の異変

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「相場とかけ離れた値段で物件を購入してくれる人が、中国人しかいないからですよ。六麓荘の自宅を手放すときは売り主の意向を最大限反映しますが、近隣の土地相場の2倍や3倍の値段で売れるかといえば、今はそんな時代ではありません。

もともとの所有者は六麓荘から出て行くわけだから、どんな人に売ろうが関係ない。日本人だろうと外国人だろうと、要求を満たした金額で買ってくれるのなら誰でもいいんです。結局、カネ優先の人たちが六麓荘にも一定数いる、ということです」

とりわけ、いったん中国人富裕層が購入した物件は日本人には渡さず、別の中国人へと高値で転売するため、日本人の手には二度と戻ってこないとも言われる。そのため、「このままでは六麓荘がチャイナタウンになってしまうのではないか」と憂う声すら、一部の住民からあがっているのだ。

こうした事態にいち早く気づいた住民の中には、隣り合う住民が自宅を売却する意向を持っていると知ると、いったん自ら購入する人さえいる。いずれ信頼できる人に転売することにして、素性があまり判然としない人に買われる芽を早めに摘むそうだ。

ただし、こんな離れ業ができる住民は六麓荘でもごく一部。六麓荘というブランドをどう維持すべきか。大きな課題がこの町に突きつけられている。

権限が弱まった町内会

六麓荘の課題はそれだけではない。先の中国人もそうだが、近年は町内会に入会しない六麓荘の住民も少しずつ出始めているという。

「今の町内会は、権威も権限もないのです」

こう嘆く町内会関係者がいる。近隣トラブルが万が一、発生したとしても、ひと昔前であれば、町内会が即座に仲裁に入った。実際、「くいだおれ」創業者・山田六郎4代目会長の時代はそうだったが、今はそんな権限はないに等しいと、関係者はこう語る。

「町内会は『実に厳しい審査がある』と世間一般には流布されていますが、厳しい審査はかなり前にほぼなくなりました。町内会は今も、100%株主の『六麓荘土地有限会社』で町内の道路を所有していますが、1993年1月に道路の維持管理権はすべて芦屋市に移管すると決まりました。道路の維持管理費を芦屋市が負担してくれる半面、このことが町内会の力を弱めることにもなったと思います」

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