世界のアート好きが注目する非売品のカレンダー「ピレリ・カレンダー」の発表会で聞いた制作の意義
こちらも例をあげれば下記のようになる。
FKAツイッグス(イギリスのシンガー・ソングライター):土
イリナ・シェイク(ロシア出身のスーパーモデル):風
ビーナス・ウイリアムズ(テニスプレイヤー):火
加えて下記のひとたちがモデルを務める。
グウェンドリン・クリスティ(女優)
イザベラ・ロッセリーニ(女優)
スージー・ケイブ(ファッションデザイナー/モデル)
ルイザ・ラニエリ(女優)
杜鵑(ドゥ・ジュアン、モデル/女優)
アドリア・アルホナ(女優)
表現は凝っている。単に上記の女優たちが、にこっと笑っているのではない。
たとえば、チェコ出身でモデルと女優として世界的に知られているエヴァ・ヘルツゴバーの場合、水のイメージと結びつけて水中で撮影された。
「ピレリ・カレンダーに声をかけてもらったことはとても光栄だったけれど、水中の撮影は、自分ではなにもコントロールできないし、カメラがどこにあるかもわからないので、たいへんでした」
やはりプラハで行われたメディア向けのインタビューにおいて、ヘルツゴバーは大きな笑顔とともに撮影を振り返った。
企業にとってのエネルギー
ビーナス・ウイリアムズの場合は、撮影のあとデジタル技術を使い「火」のイメージを重ねてビジュアルが作られた。これも惹きつけられる仕上がりだ。
「私たちは、アートとインダストリーがどのように価値交換ができるか、などとも考えますが、写真家はそんなことをする必要はありません。考えつく最善の方法でカレンダーのための作品を作ってもらえればいいのです」
トロンケッティ・プロベラCEOは言う。
「選んだ写真家が(カレンダーのための)作品を通して、私たちにある種の企業価値を与えくれたら、それこそ望むところです。それが企業にとってのエネルギーになるのです」
あいにく、ピレリ・カレンダーは非売品。そこが残念だ。いつか市販を、と私がトロンケッティ・プロベラCEOに頼むと、「そうですよね」という感じで笑顔を返されたのだった。
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