食品スーパーのライフコーポとヤオコーが、“独立”守りつつ、商品共同開発などで業務提携へ

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食品スーパーのライフコーポとヤオコーが、“独立”守りつつ、商品共同開発などで業務提携へ

食品スーパー首位のライフコーポレーションと、同業で埼玉地盤のヤオコー(売上高で業界7位)が、商品の共同開発や加工センターの相互活用などで業務提携する。5月15日に両社が会見を開き発表した。食品スーパー再編の波は北海道のアークスによるM&A攻勢、あるいはイオンやセブン&アイの傘下入りや資本提携などの形で昨年から加速しているが、20期連続増益のヤオコーと業界の盟主ライフのタッグは、資本提携がない点を割り引いても、下位各社にさらなる合従連衡のインセンティブを与えそうだ。

ヤオコーの川野清巳社長(写真右)は「数年来、検討していたが、今年の初めに当社から話を持ちかけた。高齢化や人口減少による需要減少下でも出店競争が収まらず、コンビニも生鮮や総菜の取り扱いを増やしている」と、業界を取り巻く環境に危機感を強めたことが提携の理由だと語った。ライフの岩崎高治社長(写真左)も「3年ほど前に商品開発で相談したこともあり、首脳同士の信頼関係が築かれている。合意は必然的な流れだ」と話す。

正式な業務提携はまだだが、検討へ向けた交渉入りを基本合意した。主な項目は六つあり、(1)商品の共同開発・調達、(2)資材等の共同調達、(3)災害時の相互支援、(4)プロセスセンターの相互活用、(5)人材の交流・人材の共同教育、(6)その他の事項、となっている。

(1)については、プライベートブランド(PB)の共同開発や、農水産物の共同仕入れが俎上に上がりそう。(2)では店舗部材の共同調達によるスケールメリットの追求、また(4)では、東日本では互いに埼玉と都心部でドミナントを強化してきた両社の配送網合理化が期待できそうだ。会見で配布された両社の店舗分布を見ると、古くから申し合わせてきたかのように、地域ごとにきれいな住み分けがなされている。おおまかに言って、JR武蔵野線の外側にヤオコー、内側の首都圏中心部にライフの店舗が多い。

■ライフとヤオコーの店舗分布 [+クリックして画像拡大]

 

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