旧ソ連構成国のジョージアで夜行列車に乗ったときは、同室だった21歳のチェコ人男性にキットカット(と個包装の緑茶2袋)をプレゼント。お返しとして、瓶ビールを手渡された。よもやよもや海老で鯛を釣ってしまったわけだが、私が一番嬉しかったのは“相手の心意気”だ。言葉は通じなくても気持ちは通じ合えた気がして、その事実がたまらなく嬉しかった。
たくさんの日本人に同じような体験をしてほしいと願いながら、本稿では私が独断と偏見で選んだ「外国人が喜ぶ日本のお菓子ベスト3」を紹介したい。
ベスト3位「〇〇入り煎餅」は“ここぞ”で渡せば評価爆上がり?
ベスト3位に選んだのは「箱入り煎餅」だ。渡した相手は1名しかおらず、外国人から好評の「歌舞伎揚」を3位に選ぶか最後まで迷ったが……。箱入り煎餅を渡した相手が“狂喜乱舞”といったリアクションで、これに重きを置いてベスト3位に選出したい。
箱入り煎餅を渡したのは、40代くらいの韓国人女性だ。その日、私は眉アート(専用の針で皮膚の浅い層に色素を注入するアートメイク)のリタッチをするため、韓国ソウルへ単身で訪れていた。韓国の眉アートは格安で、私が選んだ施術は1回目が約2万円。2回目のリタッチは無料。日本だと全部で10万円くらい必要になるので、韓国旅行費を含めてもトントンないしお釣りがくる。
とはいえ無料で施術されるのは、なんだか申し訳ない。そこで私は芦屋の大丸デパートで、1500円くらいの箱入り煎餅を購入。これを施術の際に「今日はよろしくお願いします」の意味を込めて渡したのだが……。その女性は「オーマイガー!」と叫んだ後、「カムサハムニダ!」「センキュー!」を連呼。施術を後回しにして、周りのスタッフに報告を始めた。
近くにいた日本語ができるスタッフから「これは日本の高級なお菓子ですか?」と質問されたので、「はい、そうです」と伝えたところ、これを通訳された女性はガッツポーズ。施術ほったらかしで、嬉しそうに煎餅をモグモグと食べ始めた。今後私は“ここぞ”の場面で、高級感のある箱入りの煎餅をプレゼントしたい。



















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