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首都圏で《正社員共働き世帯》の比率が高い地域はどこ? 目黒区、世田谷区の「共働き比率」が低い理由とは

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(画像:『データでわかる東京格差』より)

この研究では、世帯主と配偶者がともに「正規の職員・従業員」である世帯を便宜上「正社員共働き世帯」と呼んでいます。妻か夫が育休中や時短中の場合も、雇用形態が「正規の職員・従業員」であれば「正社員共働き」とみなされます。なお、本節では夫婦いずれかの従業上の地位が『不詳』の世帯を分母から除外しているため、原典の公表値とは一部異なります。

首都圏では品川区(47%)を筆頭に、北区、中央区、文京区、杉並区、江東区、墨田区などで「正社員共働き」の割合が40%を超えています(近年の上昇トレンドを踏まえると、本書の刊行時点ではさらに高い割合になっていると推測されます)。また、JR南武線沿線の川崎市幸区、中原区、東急東横線などが走る横浜市港北区でも41~43%となっています。これらの地域では、

①都心や副都心、横浜市、川崎市などへの良好な通勤アクセス
②共働きを志向する若いファミリーを大量に呼び込むマンション群や良質な賃貸住宅の存在
③自治体による積極的な子育て政策

という3点が重なっていることが特徴的です。

※1:中野 卓、今野彬徳「共働き子育て世帯の全国・都道府県・市区町村別集計」、建築研究資料、No.209、2023

目黒区、世田谷区の「共働き化」が一歩遅れている理由

一方で、都心の周辺でも港区、渋谷区、目黒区、世田谷区の4区では「正社員共働き」がさほど多くありません(34~37%)。そのうち港区と渋谷区では、企業の経営者や個人の法律・会計事務所など「正社員共働き」にカウントされない就業者が多いことが影響していますが、国勢調査の統計表より、夫か妻が役員・自営業主である世帯を共働きに入れて割合を計算すると、近隣の品川区などとの差は縮小しました。

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【目黒区と世田谷区の共働き率が低い理由】

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