教育関係にも力を入れる。国際産業リーダー育成のため81年に豊田工業大学を設立。徹底した少人数制と体験型学習により、創造性に富む開発型技術者を育成している。さらに学費は国立大学並みを実現。有名企業への就職率は全国1位(大学通信調べ)で東洋経済の「本当に強い大学ランキング」でも、名古屋大学を抑え中部地方1位だ。100%子会社のトヨタ自動車東日本で企業内訓練校としてのトヨタ東日本学園での人材育成も行っている。
ただ、気になる点もある。このトヨタ自動車東日本は10月に公正取引委員会から下請代金支払遅延等防止法(下請法)違反と勧告・指導を受けた。トヨタ自動車が作成したマニュアルが原因の1つとして、親会社のトヨタにもマニュアル見直しを含めた改善を申し入れている。
実は、先日公開した連結ベースの内部通報件数ランキング100(製造業対象)でトヨタ自動車はランク外の193位と決して高くなかった。一般的にこの数値が悪い会社は社内の風通しがよくない傾向にあるが、同社グループも問題を感じていても正しいことが言いにくい職場環境だった可能性もある。社会貢献については申し分ない同社だが、ガバナンス面などで改善の余地はまだありそうだ。
2位はNTT、では3位以下は?
2位はNTTの78.3億円。社会貢献活動に参加した社員の活動費も含んでいる。総務省主催のインターネットの安心・安全な利用に向けた啓発活動「e-ネットキャラバン」に全国の自社グループ各社より社員の登録を行い、講師を派遣するなど本業に関する取り組みは幅広い。
それ以外も自社グループ各社で、全国各地の事業所など近隣地域の環境美化・環境保護を目的に地域清掃活動を実施する環境クリーン作戦を展開。野球、サッカー、ラグビーなどのスポーツイベントへの寄付・協賛や社員ボランティア派遣なども行っている。



















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