「フランスには『モテそう』という言葉がないんです」フランスの女子大生が戸惑った"日本の当たり前"と「遊ぶのにお金がかかる」日本の衝撃

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
アンナさん
アンナさんの日本の親友は、日本とフランスのハーフの女性。フランスで生まれ育ったアンナさんと、日本で生まれ育った彼女とは似た境遇なのだ(筆者撮影)

「『モテそう』ってなに?」

ハキハキと明るく話すアンナさんを見て、筆者は「アンナさん、モテそうですね」と何気なく言った。するとアンナさんの目がキラリと光った。

「『モテそう』という言葉を、日本ではよく耳にします。でもフランスでは『モテる』という言葉がないんですよ」とアンナさん。「あの子モテそうだよね」という会話はフランスの友達の間では一切ないのだ。

なぜかというと、フランスは移民が多いからみんなそれぞれ違う文化の美の基準がある。「だから 『モテる』という一定のタイプがないからかな……」とアンナさんは分析する。

またフランス人には他人目線の思考があまりないので、「人にどう思われるか」を考えていないことが多い。だから「誰かのために自分を磨く」のではなく「自分が自分らしく輝く」ことを考えている。アンナさんの周りには「“そのままの私”のことが好きな人からだけ好かれればいい」と考えるフランス人が多いそうだ。

確かに「モテそう」という言葉は短絡的で誤解を招く表現だったなと思い、筆者は言い直した。

「『モテそう』と言ったのは、アンナさんは日本の文化も知っていて、しかもニコニコ明るくて魅力的。きっと友達がたくさんいて人気者でしょうねという意味だったんですよ」

するとアンナさんは言った。「『モテる』という言葉はなんとなく異性に媚を売っているようですが、『魅力的』という意味ならわかります!」

アンナさんと筆者は親子ほどの年齢差だが、年の差に忖度せずに議論をし合えるのが、爽やかで気持ちが良く、楽しい。フランスのカルチャーの良いところだなと筆者は思った。

「来年の夏はインターンをするかもしれないので、日本には行けないかもしれないです」とアンナさん。この先は、日本に留学をしてみたいし、アメリカ留学や、最近フランス人の間で人気の韓国留学にも興味があると目を輝かせた。

前編:「ユニクロは高級品?」「日本の“あのコスメ”が友人に大好評」フランス育ちの日仏クォーター女子大生が語る、日本で買いたくなるモノ
美矢川 ゆき フリーライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

みやかわ ゆき / Yuki Miyakawa

2001年より海外旅行の添乗員として活動。これまでに1万人以上を世界各地へ案内してきた。歴史・文化・風土に根ざした「土地とつながる旅」を実践。2022年からフリーライターとして活動を開始。1999年から海外あちこち暮らしを続け、現在はフランス領バスク地方の海辺に暮らす。札幌出身。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事