【大型バイクの絶対王者はどう進化したのか】2018年のデビュー以来初となるフルモデルチェンジを決断、カワサキ新型「Z900RS」の伝統と革新

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Z900RS SEのリヤビュー
Z900RS SEのリアビュー(筆者撮影)

新型の価格(税込み)は、Z900RS SEが183万7000円。現行モデルが170万5000円だから、新型は13万2000円アップだ。また、新型Z900RSカフェは154万円。現行モデルが151万8000円なので、新型は2万2000円のアップとなる。加えて、今回展示のなかったZ900RSブラックボールエディションは152万9000円となる予定だ。

いずれも価格アップになるが、大幅な機能向上も施されているので、ある程度はしかたないところかもしれない。いずれにしろ、新型の価格アップと機能の追加が最適なバランスか否かは、今後ユーザーがどのような反応を示すのかでわかるだろう。

ライバルCB1000F/SEの存在、ライバル対決再び

ライバルのホンダCB1000F
ライバルのホンダCB1000F(筆者撮影)

なお、Z900RSには、強力なライバル車が現れた。ホンダが2025年10月に発売した「CB1000F/SE」だ。こちらは、1970年代後半から1980年代に人気を博した名車「CB750F」、その輸出仕様車「CB900F」をデザインのモチーフとしている。とくに鋼板製の燃料タンクは、「スチールらしい面の表情」を持たせることで、かつてのCB750Fなどを想起させつつも、硬さと柔らかさをバランスさせた今風のテイストもマッチングさせている。

また、エンジンには、スーパースポーツマシンの2017年型「CBR1000RR」用を搭載し、最高出力124PSを発揮。低・中速域のトルク特性と出力特性を高いレベルでバランスさせることで、幅広いライダーが扱いやすい特性も実現する。

ラインナップと価格(税込み)は、スタンダードのCB1000Fが139万7000円(2025年11月14日発売)、フロントカウル付きのCB1000F SEが159万5000円(2026年1月16日発売)。比較的リーズナブルな価格も相まって、発表と同時に多くの注目を集めており、好調な売り上げが期待できる。

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400cc超の大型バイク・クラスで、長年Z900RSに新車販売台数の王座を奪われているホンダが放った刺客といえるCB1000F/SE。それに対し、フルモデルチェンジ版のZ900RSが、どう対抗し、王座を守るのか。まるで1970年代に繰り広げられたZ1とCBのシェア争いが、現代に再現されるかのような2モデルの動向に、今後も目が離せない。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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