転機を迎える日本の人材育成(その2)

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●「メンタルヘルス研修」で目立つ企業規模によるブレ

 非メーカーの全体を見てみよう。強化したいマネジメント系研修は、「メンタルヘルス研修」30%、「評価者研修」と「意識改革研修」28%、「目標管理研修」27%、「モチベーション研修」26%、「コーチング研修」24%、「チームビルディング研修」23%である。
非メーカーの全体が2011年度に実施した研修の順位は、「評価者研修」→「メンタルヘルス研修」→「目標管理研修」→「チームビルディング研修」→「コーチング研修」・「ハラスメント研修」だったから、内容は似ている。
非メーカーの「1001名以上」が強化したいのは、「意識改革研修」35%、「モチベーション研修」30%、「コーチング研修」25%、「評価者研修」20%であり、「目標管理研修」、「チームビルディング研修」、「経営分析・戦略研修」、「ハラスメント研修」がそれぞれ15%だ。「メンタルヘルス研修」は10%と低いのが目立つ。
2011年度に実施した研修は、「評価者研修」→「メンタルヘルス研修」→「目標管理研修」→「コーチング研修」・「ハラスメント研修」→「意識改革研修」・「経営分析・戦略研修」だった。「メンタルヘルス研修」のポイントが低いのは、すでに実施率が高く、同程度でいいという評価なのだろうか。
非メーカーの「301名~1000名」が強化したいのは、「評価者研修」37%、「メンタルヘルス研修」34%、「目標管理研修」29%、「意識改革研修」と「コーチング研修」が23%、「プロジェクト管理研修」と「危機管理研修」が20%だ。
実施した研修の順位は、「メンタルヘルス研修」→「評価者研修」→「目標管理研修」→「コーチング研修」→「ハラスメント研修」・「チームビルディング研修」→「モチベーション研修」→「プロジェクト管理研修」・「意識改革研修」だった。強化したい研修と大差ない。
非メーカーの「1~300名」が強化したいのは、「メンタルヘルス研修」35%、「チームビルディング研修」31%、「目標管理研修」、「モチベーション研修」、「意識改革研修」がそれぞれ30%、「評価者研修」、「プロジェクト管理研修」、「コーチング研修」はそれぞれ24%だ。
「1~300名」の非メーカーが実施した研修は、「目標管理研修」→「評価者研修」→「チームビルディング研修」・「メンタルヘルス研修」、そして「プロジェクト管理研修」「意識改革研修」「経営分析・戦略研修」「危機管理研修」「ハラスメント研修」だった。あまり大きな違いはない。
実施した研修と強化したい研修を比較し、興味深く思えたのは「メンタルヘルス研修」だ。実施した研修では、メーカー、非メーカーともに「1001名以上」と「301名~1000名」では40%台と高く、「1~300名」では10数%と低かった。
ところが強化する研修では、メーカー、非メーカーともに「301名~1000名」と「1~300名」の企業が30%であるのに対し、「1001名以上」の企業はメーカーで22%、非メーカーに至っては10%ときわめて低くなっている。同程度の回数、内容でいいという評価なのかもしれない。

図表5:今後より強化したいマネジメント系研修(非メーカー、規模別)
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