【決算】AI巨額投資の成果に格差が鮮明となりハイテク大手の株価も2分、ただしAIのラスボスともいえるエヌビディアの決算発表は11月19日

連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利を引き下げ、多数の米企業が決算を発表した。10月は投資家に「人工知能(AI)」という宿題を残して終わった。
ハイテク大手は依然としてAIインフラに巨額を投じており、投資家の期待を支えている。S&P500株価指数とナスダック100指数はいずれも週間で上昇し、過去最高値付近にある。
一方で、短期的な成果が見えない企業には投資家の厳しい視線が向けられており、AI支出に対する曇りのない楽観ムードにも変化が出てきた。メタ・プラットフォームズではAI関連の投資拡大に対する懸念から、株価が3年ぶりの大幅安となった。マイクロソフトもクラウド収益が期待に届かず、2日間での株価下落は4% を超えた。
チャールズ・シュワブのマクロ調査・戦略責任者ケビン・ゴードン氏は、投資家が企業の投資規律をチェックする動きが出ていると指摘。「この投資がどれほどのリターンを生むのか、いずれ証拠が求められるだろう」と述べた。
対照的にアマゾン・ドット・コムとアルファベットの決算は好意的に受け止められた。アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)の成長加速は、10月31日の市場でアマゾン株を10%近く押し上げた。アルファベット株もAIとクラウド需要の急増を好感し、30日に2.5%上昇した。
増収
投資家は増益率をこれまで以上に重視し、AI投資というだけで満足はしないようになった。アルファベットとアマゾンはAI投資の継続を表明しただけでなく、過去の投資で既に成果が出ていることも示した。アルファベットは生成AIモデル関連の収益が前年の3倍を超えた。グーグル・クラウドの売上高も34%増の152億ドルと、アナリスト予想を上回った。アマゾンもクラウド事業の力強い成長に加え、アンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)が買い物チャットボットの投入で年100億ドルの追加売上高を見込むと明かした。

















