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「できればしっかり辞めたかった」退職代行サービス利用者を「甘え」と批判する人が知らない"真実"

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もう1つが、従業員と企業にミスマッチが生じているケースだ。従業員がミスマッチを認識しながら働き続けた結果、自己効力感を得られずに心が折れてしまう。こうした状態では、上司や人事に相談する気力も失われ、退職の意思を伝えることすら負担に感じるようになる。

さらに、そもそも退職の手続きやフローを知らない新入社員も多く、「どう辞めればいいのか分からない」という不安から、手続きを代行してくれるサービスに頼るケースもある。入社したばかりの社員の一定数が退職するのは避けられない現実であり、企業の責任と言い切れない部分はあるが、こうした背景も考慮に入れておく必要があるだろう。

キャリアを積んだ30代以上が退職代行を使う理由

一方で、30代以上で退職代行を使う人たちもいる。転職や退職の経験を持つ人たちは、なぜ退職代行に申し込むのだろうか。

取材を通じて見えてきたのは、転職や異動をきっかけに就業環境が悪化し、過重労働を強いられたり、ハラスメントを受けたりするケースだ。ブラック化している職場に、従業員が1人で対抗することは難しい。さらに、このような環境では退職を申し出ても恫喝されたり、手続きを遅延されたりする恐れがある。過去の退職経験があっても、こうした悪質な職場では通常の手続きが通用しないため、退職代行に頼る必要性が生じるのだ。

順調にキャリアを積んでいたが育休復帰後、男性上司の対応が一変。小さな会社でハラスメントなどを通報する先もなく、やむをえず退職代行サービスを使用したという女性もいた。「万が一のことを考えると怖くて、自分で交渉することはできませんでした」と語っており、退職時に第三者の介入が必要になる場合があることを実感させられた。

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