1日6000台の生産能力を持つNEC米沢工場。法人顧客約2万種のカスタマイズに最短3日で応えるPC生産体制は、どのように構築しているのか
ラベル貼りロボットは人とロボットの協働を象徴する存在だ。作業員がラベルを台に置く際、どんな角度で置いても、カメラが位置を認識し、ロボットアームがPC筐体の正確な位置に貼り付ける。ラベルを斜め45度に置いても、完璧に平行に貼られる。シリアル番号の銘板、Windowsライセンスシールの貼付。人とロボットの協働で進む。
人とロボットが連携する出荷工程
生産が完了したPCは、梱包から出荷まで人とロボットが連携するプロセスを経る。
梱包されたPCはベルトコンベアで1階へ運ばれ、2階で生産されたノートPCと1階で生産されたデスクトップPCが合流する。
出荷先ごとの仕分けでは、東京方面は自動積載ロボットが160台のPCをパレットに積み上げる。大阪や九州方面は作業員が手作業で積み上げる。出荷量の多い東京向けを自動化し、他方面は人の柔軟性を活かした。
積み上げ完了後、パレットはターンテーブルに移される。ターンテーブルが回転し、1台のカメラが4面すべてのQRコードを読み取る。出荷リストを自動作成する仕組みだ。「カメラを4台にすれば速くなるが、投資も4倍。作業員がロボット稼働中に次の準備ができるので、結果的に効率は上がる」。技術と投資と人のバランスを重視する。
QRコード読み取り後、同じターンテーブルでラップ巻きロボットがビニールで固定し、出荷準備が完了。5ルートのトラックが定時ダイヤで製品を全国へ運び出していく。


















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