コーヒーが毒にも薬にもなる理由。ブレーキを踏んだままアクセルを踏んでいませんか?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

というのも、カフェインは交感神経を刺激し、戦い・攻撃のホルモンである「アドレナリン」やストレス対抗ホルモンの「コルチゾール」の分泌を促す。このため血圧が上がり、心拍数が上がり、体は「戦う・逃げる」モードに入る。

本来「戦う・逃げる」モードは短時間の反応であるはずだ。しかし疲労、鉄欠乏、血糖の乱れ、睡眠不足などが重なると、なかなかスイッチが切れない。交感神経は刺激されっぱなしとなり、その状態でカフェイン摂取を重ねると、まるでガソリンが尽きかけた車にムチを打って無理やり走らせるような状態になる。

短期的には走れても、エンジンは確実に摩耗していく。

注意したいのは鉄欠乏である場合だ。

鉄は、体の中で酸素を運ぶだけでなく、気分ややる気に関わる「ドーパミン」や「セロトニン」といった脳の伝達物質を作る材料でもある。これらが不足すると自律神経のバランスが乱れ、交感神経優位の状態を招く。

さらに鉄が足りないと、脳に十分な酸素が届かず、体は無理に交感神経を働かせて戦い・攻撃のホルモンであるアドレナリンを出し、元気を出そうとする。

この状態でカフェインを摂れば、さらにアドレナリンが過剰となり、イライラや不安、不眠を引き起こす。

しかも、コーヒーや紅茶に含まれるタンニンは鉄の吸収を妨げる。

つまり、鉄が足りない人ほどカフェイン飲料で鉄の吸収が妨げられ、いっそう不足を招くという悪循環に陥るのだ。

カフェインオフ・チャレンジのススメ

カフェインのとりすぎが気になる人は一度、10日間だけ“カフェインオフ・チャレンジ”を試してみてはどうだろう。

次ページカフェインオフで起こること
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事