【航続距離は295kmを実現、日常の足として電気自動車を使う時代に】普通さが最大の魅力、ホンダの軽自動車EV「N-ONE e:」に期待が膨らむ理由

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こうした充電インフラ設備に関し、注目なのは、2025年10月9日より、トヨタでも同様のサービスを開始したことだ。新充電サービス「ティーモ(TEEMO)」がそれだ。SUVタイプのBEV「bZ4X」の一部改良モデルの発売と同時に開始したこのサービスは、従来、トヨタが展開していた「EV・PHV充電サポート」の後継となるもの(ティーモ開始後も当面は継続)。ホンダのサービス同様、トヨタ車だけでなく、全メーカーのクルマに対応する(チャデモ規格に対応したBEVまたはPHEVに限る)。

また、月額基本料が無料なのも同様で、こちらは全国のトヨタ/レクサス(一部を除く)のディーラーに設置している充電器を利用できる。ティーモの会員になると、EVの急速充電器インフラを手掛けるe-Mobility Power(イーモビリティ・パワー)社が設置した充電器も使用可能。専用のスマートフォンアプリを使い、充電器を予約することなどもできる。

ホンダとトヨタ、それぞれ違うサービスだが、別メーカーのBEVでも利用できるほか、基本料金が無料など、共通点も多い。どちらも、より幅広い層が充電インフラ設備を利用できるようにすることで、まずは、BEVの普及を目指していることがうかがえる。これら新サービスにより、国内のBEV市場にどのような影響がでるのかも注目だ。

補助金の活用でガソリン車と変わらない価格に

N-ONE e:のリヤシート
N-ONE e:のリヤシート(写真:三木 宏章)
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ちなみに、軽EVの購入を検討しているユーザーなら、補助金を使うことで、より安価に購入できることも注目だ。たとえば、国のCEV補助金を使えば、2025年度の場合、N-ONE e:は57万4000円を受けられる。また、自治体の補助金なども合わせれば、東京都の居住者などの場合、ガソリン車N-ONEなどと同等の金額で購入が可能となるケースもある。

こうした補助金制度がいつまで続くかは不明だが、しばらく持続すると想定し、先に紹介した充電インフラ設備のサービスなどがより充実してくれば、N-ONE e:をかなり魅力的なクルマと感じるユーザーもより増えるだろう。

とくに、市街地での利用がメインのユーザーであれば、一充電走行距離で295kmもあれば十分と感じる人も一定数いるはずだ。まだまだ国内では販売面で苦戦中のBEVだが、今後の動向に注視したい。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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