建機レンタルが復興後の成長を目指すなら海外だ--金本寛中・カナモト社長

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もともと中国にレンタルの文化はありませんでしたが、大手企業の間で認識が深まっていると思います。従来、中国では、公共事業の予算に機材費が含まれていました。これでは、工事終了後に機材が無駄になるケースが頻発し、経済合理性に欠けます。そんな中、2年くらい前に、「一部レンタルを活用しなさい」という方針が出され、当社はその流れにうまく乗りました。これがなかったら、「レンタルって何?」というところから始まったのでしょうね。

香港の拠点では、今非常にインフラ工事向けが活発です。そして、ASEANは将来の有望マーケット。ベトナムには日本のゼネコンがやっているODAの仕事があり、そこにだいぶ機材を持っていっています。赤字にはなっていないものの、運搬、メンテナンス経費がかかってもうかりません。でも、勉強だと思っています。

--海外に出て行く理由は。

日本国内だけではなかなか成長が難しいからです。本社が札幌にあるのは成り行きで、別に上海にあっても香港にあってもおかしくない時代です。日本がやりづらくなったら、本気でそういうことを考える必要が出てくるのではないでしょうか。僕が社長をやっているうちは日本でしょうけれども。

(長谷川 愛 =東洋経済オンライン)

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