建機レンタルが復興後の成長を目指すなら海外だ--金本寛中・カナモト社長
--現状では、ほとんどの業者が国内のみでレンタルをしています。国内の建機レンタル市場の見通しはいかがでしょうか。
復旧・復興の仕事は一過性のもので、終われば元に戻るでしょう。日本は財政が厳しく、公共事業が増やせる段階ではありません。そうなると、40~50年前に作った高速道路や橋など、社会資本のメンテナンスが大きな仕事になると思います。したがって、我々の機材の中身も、それに対応して変えていく必要があります。
首都圏を中心に関東がいちばん仕事が多いので、関東地区が主戦場になるのでしょう。競合も多くいますが、品揃え、技術力、提案力に当社としての独自性を出していきたい。建設会社にソリューションを提供する会社になるのが理想です。単にモノを揃えて、「はい、どうぞ持っていってください」ではつまらないですよね。今は東北で手いっぱいなので、すぐにはできませんが、いろんな準備が必要です。
国内の市場規模は、ガクーンと下がることはありませんが、急激に伸びることもない。よくて横ばいでしょうね。次の成長を目指すなら、海外、またはレンタル業以外の何かをやる多角化になるでしょう。
--カナモトは中国、香港、ベトナムなど海外でもレンタルをしています。各地域の現況を教えてください。
中国は昨年、金融引き締めがあった影響で、当社の中国事業は後半失速しました。現地の人は、今年は昨年のようなことはないと言っていますが、どうでしょうね。ただ、中国にはまだまだ仕事がいっぱいあるので、悲観的ではありません。