建機レンタルが復興後の成長を目指すなら海外だ--金本寛中・カナモト社長

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24時間体制で整備ができるように、全国の工場長160名が1~2カ月交代で現地に入っています。人を増やさないと間に合わないのですが、現地採用で人が集まらなくて苦労しています。僕らはキチッと仕事を進めなきゃいけないから、当社が持っているマンパワーで補おうと、比較的ヒマな地域から自主的にやってもらっています。

--今回の復興需要はいつまで続くとみていますか。

阪神大震災では、狭い地域で集中的に復旧が行われたので、だいたい3年でカタがつきました。今回は4年、ひょっとすると5年かかるかもしれませんが、保守的に考えると、3年くらい経ったらもうそれほどの売り上げは見込めないでしょう。

ただ、福島は特別で、4~5年では全然終わらない。今の調子でいくと、いつまでかかるかわかりませんね。放射性物質という特殊な要因があるので、我々としても非常に慎重にやる必要があると考えています。

--阪神大震災の際は、レンタル業者がどっと押しかけたため、復興工事が終わった後に機材の供給過多で価格競争が激しくなってしまいました。同じ失敗をしないためには、どうしたらよいでしょうか。

機材を買いすぎないようにするという方法ももちろんあります。一方で、建機レンタル業界全体で震災復興工事のための機材の供給責任を果たさないといけない。建設会社が機械を持たず、メーカーが在庫を持たない今、建機はレンタル会社にある。建機レンタルは一種の社会インフラになっているのです。

復興後に需給バランスを保つためには、供給過剰にならない地域に機械を持っていくことになります。海外がその一つの受け皿になる可能性は高いでしょう。海外に中古機を売ることになるかもしれないし、機械を持っていってレンタルをやることになるかもしれない。当然、国内にもまだ手薄な地域があるので、そこに持っていくことでも解決可能だと思っています。

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