商店街も会社も屋上庭園もある「ひとつの街」だ…皇居のすぐ側、地下に"巨大な異空間"がある「生きた名建築」の真相

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本企画「渋イイオフィス探訪」は、ビルそのものの美しさだけでなく、働く人の視点や、そこで生まれる物語を通して、“渋イイ”魅力を探っていく。

今回お話を伺ったのは、毎日新聞社の社長室広報・佐藤丈一さん、そして前編にも登場いただいた、毎日ビルディングの福田裕一朗さん(元・毎日新聞社営業部門のベテラン社員)だ。

4階西側通路にある「アートウォール」
4階西側の通路にある「アートウォール」には、毎日新聞社の長い歴史を象徴するモチーフが飾られている(筆者撮影)

毎日新聞社は、1872年創刊の「東京日日新聞」と、1876年創刊の「大阪日報」を源流とする新聞社で、現存する日本の新聞で最も長い伝統を持つ。

今はなき新有楽町ビル
パレスサイドビルに移転する前は、今はなき新有楽町ビルの場所に東京本社を構えていた(筆者撮影、2022年頃)

1909年から長らく有楽町に本社を置いていたが、1966年、アメリカの雑誌社リーダーズ・ダイジェストなどとの共同出資により、パレスサイドビルを建設。

以来およそ60年、この場所から数々のニュースを生み続けている。

歴史あるビルの中は、2024年リニューアルの最新鋭オフィス

勝手に味のある昭和のオフィスを想像していたのだが、広報の佐藤さんによると、2024年春に約30年ぶりの大規模リニューアルを終えたという。ポストコロナ、そしてデジタル時代に対応した最新のオフィスへと生まれ変わっていた。

4階編集局の中枢エリア
報道の最前線を担う、4階編集局の中枢エリア。全国を駆け巡るスクープはここで生まれているのだ(写真:毎日新聞社)
毎日新聞社のオフィス
新聞制作の世界では、政治や経済などを扱う面を“硬派面”、事件や事故などを扱う面を“軟派面”と呼ぶそうだ(写真:毎日新聞社)

オンライン対応を強化し、会議スペースをリニューアル。館内各所に打ち合わせや取材で活用する小型ブースを配置した。また、オフィスは原則フリーアドレス化され、部局の垣根をなくすことで、より風通しの良い職場づくりが進められている。

3階の営業総本部エリア
3階の営業総本部エリアは部署内フリーアドレスとなっている(写真:毎日新聞社)
皇居の緑を一望できる南側の窓際
皇居の緑を一望できる南側の窓際は、開放感に満ちたフリースペースとなった。あまりの日当たりのよさに、夏場は少し暑いくらいだと社員の方は笑っていた(筆者撮影)
応接室
応接室からもこの眺望。竣工当時の大判ガラスのスケール感がよくわかる(筆者撮影)
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