「これなら毎年受けてもいいよ!」インフル点鼻ワクチンが子どもにはメリット大な訳――注射との違いや効果、副作用について《医師が解説》

「え、もう終わり!?」
「これだったら毎年受けても良いよ!」
そんな声が飛び交う筆者のクリニック。その理由は、昨年から接種が始まった鼻から接種するワクチン、フルミストの使用です。
インフルエンザが各地で流行しています。一番の予防はやはりワクチン接種ですが、「注射を嫌がるので、子どもを接種に連れていくのが大変で憂鬱」という声をしばしば耳にします。
注射を覚悟して、しぶしぶ連れてこられた子どもたちが「ホントに針刺さないの?」「痛くないの?」と不安がる様子は何とも可哀想で、それがフルミストの「鼻プシュ」で終わったときの安堵した表情といったら! なんど見ても飽きません。
フルミストってどんなワクチン?
フルミストは鼻スプレー型の弱毒性の生ワクチン(LAIV)で、2003年にアメリカで承認されました。1シーズンに1回、片方の鼻に0.1mLずつ合計0.2mLを噴霧します。
日本ではアストラゼネカからライセンスを得た第一三共が臨床試験を行い、23年に製造申請を承認され、24年から使用が始まりました。3価(A型インフルエンザ2種類+B型1種類)ワクチンで、アメリカで生産されたものを第一三共が輸入・販売しています。
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