「これなら毎年受けてもいいよ!」インフル点鼻ワクチンが子どもにはメリット大な訳――注射との違いや効果、副作用について《医師が解説》

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フルミストは日本では子ども(2~19歳)を対象としています。生ワクチンであることと、インフルエンザウイルスを含んでいることから、接種が受けられない人がいます。

ほかの生ワクチン(麻疹、風疹、水ぼうそう、BCGなど)と同じ日には受けられますが、同時でない場合は目安として4週間、間隔を空けます。不活化ワクチン(日本脳炎、シルガード、ガーダシル、B型肝炎、5種混合など)とは、接種間隔を空ける必要はありません。

<受けられない人>

•妊娠中(注射は可能)

•免疫が弱っている人、免疫抑制薬を使っている人(がん治療中、臓器移植後、強いステロイドや免疫抑制薬を使用中、重度の免疫不全など)

•アスピリン(サリチル酸)を内服している2~17歳(ライ症候群予防のため)

•2~4歳の喘息患者で、最近12カ月に症状があった人

•重いアレルギーがある人。フルミスト(または構成成分)でアナフィラキシー歴がある人※卵アレルギーがある人はワクチン接種可能だが、必ず事前申告すること

•インフルエンザの抗ウイルス薬(タミフル、ゾフルーザなど)を近い時期に使った人、使う予定の人(直前~直後の抗ウイルス薬使用は、フルミストの“働き”を打ち消して効き目が落ちることがある)

•重度の免疫不全者と同居している人(注射は可能)

•体調が悪い人(37.5℃以上の発熱や急性の重い症状など)、鼻づまりが強い人(薬液が十分に届かないことがあるため)

フルミストの接種費用は?

フルミストは原価が高いため、注射より費用がかかります。

多くの医療機関では9000〜1万円程度で提供しています。自治体によっては費用を補助していて、筆者のクリニックがある立川市は3000円を補助しています。

ちなみに、注射は1回3500〜5000円程度、日本では13歳未満は2回接種することが推奨されているので、この倍の費用がかかります。フルミストより多くの自治体が費用を補助していて、立川市は1回1500円。2回補助を受けるとフルミストでの補助額と同額となります。

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