「手術ムリ」から復活した愛犬。生死を分けたのは奇跡ではなく"飼い主の適切な判断"だった――獣医師の誤診から大切なペットを守る術
■相談先の選び方
主治医に紹介してもらう手もありますが、より客観的な意見を求めるなら、自分で探しましょう。大学病院や特定の分野(腫瘍科、循環器科など)の認定医・専門医が在籍する二次診療施設などが選択肢となります。
予約時には、「セカンドオピニオン希望」と伝えるのを忘れずに。
■セカンドオピニオン後のステップ
セカンドオピニオンで得た意見は、必ず主治医に報告し共有します。そのうえで、どの治療法を選択するのかを主治医と改めて検討します。
セカンドオピニオンで救われた犬猫
冒頭の事例のほかにも、セカンドオピニオンによってペットの運命が大きく変わったケースは多いです。
【ケース1】繰り返す皮膚炎の根本原因を発見
長年、抗菌薬で対症療法を続けていた皮膚炎の犬。セカンドオピニオンで精密検査を行うと、ホルモンの異常が発見された。適切な治療により皮膚の状態は劇的に改善した。
【ケース2】不治の病ではなく耳の病気だった
FIP(猫伝染性腹膜炎)の治療実績があるという病院で、FIPと宣告された猫(写真)。首の斜頸はドライタイプの神経症状と言われた。
FIPの薬を飲ませていたものの、たびたび高熱が出るなど、症状が悪化。疑問を感じた飼い主がセカンドオピニオンでCTとMRIの検査を行った結果、右耳の奥に病変が見られた。組織検査で慢性中耳炎の悪化と判明。適切な治療により、猫は回復に向かった。
【ケース3】肥大型心筋症(HCM)は誤診だった
健康診断で心臓に雑音があると言われた猫。レントゲンで肥大型心筋症(HCM)と診断された。ブリーダーに伝えると、レントゲンだけでは確定診断できないと言われたため、専門医がいる二次診療で検査を受けた。
心臓に問題は見つからず、健康だと言われた。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら