「ハブが足りない!」今どきの若者はハブ酒で乾杯!ファッションにも活用、ごく一部では沖縄そばの具材にも!→沖縄で進行中の"毒ヘビバブル"の舞台裏
「若い人がショットで飲むようになっています」と我那覇工場長。売り上げはコロナ前の1.5倍にまで伸びているという。「工場での充填が間に合わないほど売れている」というから嬉しい悲鳴だ。沖縄県内のみならず、奄美大島や徳之島からも自治体の捕獲個体を買い取るなどして原料のハブ集めに奔走しているが、ハブの個体数は確実に減ってきている。その打開策の一つとして養殖に取り組んだこともあるが「なかなか難しいです。孵化しても生存率は低く、共食いもします」と課題が残る。
飲むほど元気に?ハブ酒の不思議な魅力

沖縄県内のバーのメニューにハブ酒が入っていることは珍しいことではない。那覇市の国際通りのような観光客が集まるエリアだけではなく、地元の人々が集まる飲み屋街でもそうだ。
那覇市の北隣・浦添市でダイニングバーを経営する仲松元さんは「ショットで飲まれるお酒が、テキーラからハブ酒に切り替わってきています」と、ここ5年程度の変化を話す。特に若者層は、度数の高い酒より低い酒の方を好む傾向にあるといい、“ショットの主役”の座がハブ酒になりつつある。「泡盛ベースなので、泡盛の消費拡大という点でもいいのではないか」と、出荷量の減少が続く泡盛業界の救世主ともなりうる。

ハブ酒が好きでよく飲むという関屋あゆみさん(34)は「(原料が)体に良い感じもありながら味も美味しいです。ショットの強いお酒は苦手意識がありましたが、ハブ酒なら飲めば飲むほど元気になる感じがします」とその魅力を語る。

無料会員登録はこちら
ログインはこちら