「最愛の娘が突然亡くなって…」「たくさんの景色を見せてあげたい」50歳で地位も名誉も捨てた俳優ベンビーの"強すぎる決意"
転機は突然やってくる。2023年8月に演劇のワークショップを受けたことが人生の針を急速に回転させた。
「ハリウッドでも活動しているボビー中西さんのワークショップを受けたときに『もっと心を開け、もっと相手とつながれ』とずっと言われたんです。
相手にも『おい、お前、ベンビー全然心を開いてないぞ。お前がまだ甘いんだよ。ベンビーの心開いてみろ』って言うので、僕はさらに萎縮して全然できないわけですよ。『これ、沖縄にいては無理だな』と感じて東京へ行こうと決めました」
初めて受けたワークショップで、沖縄では絶対に言われないことを頭から浴びせられ、目から鱗だった。役者に転向して約1年、沖縄のドラマや単館映画にも頻繁に出演し順調だった。
演技は自己流だけど、英語も話せるし、全国的な映画にもいずれ声がかかるだろうと思っていたが、よくよく考えたら沖縄県内では知名度的にほぼマックスに来ていることに気づいてしまった。
ピコーンとアンテナが立ち「東京行き」を決意
「沖縄でこれ以上やってても東京に呼ばれる可能性はないぞ。ダメじゃん沖縄にいたら」とピコーンとアンテナが立ち、「もう沖縄を出ましょう、行きましょう」って感じで誰にも相談せずに東京行きを決意する。思い立ったら吉日だ。
「『イメージできたら実現できる』と後輩たちにずっと言ってきたので、イメージして常に夢を語り合い、タイミングを常に見計らっていました。東京行きはちょっと時間かかったかなって感じです。
まあ、いずれ来るだろうっていう感覚だったので。ようやく時が来たって感じですね」

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