
奨学金の額が(写真:Taka/PIXTA)
結婚相談所の経営者として婚活現場の第一線に立つ筆者が、急激に変わっている日本の婚活事情について解説する本連載。今回は、大学時代に受給した奨学金が原因で破談になったケースを例に、現代日本の経済状況や教育システムが及ぼす婚活への影響について解説します。
半数が奨学金を受給する時代、返済のため生活苦も
30代前半の年収800万円の会社員男性・大輝さん(仮名)は、20代後半で年収500万円の資格職の女性・彩花さん(仮名)とお見合いをして交際。お互いに見た目もタイプで会話も盛り上がり、順調に進んでいました。ところが、彩花さんに奨学金の返済が900万円ほど残っていることが判明。このまま交際を続けるべきかどうか、大輝さんに迷いが生じてしまいました。
日本学生支援機構の「令和4年度 学生生活調査」によると、奨学金を受給している学生の割合は、大学(昼間部)で55.0%だそうです。奨学金には返済が不要な給付型の奨学金も一部にはありますが、一般的には返済が必要な貸与型。すなわち事実上の「借金」です。
にもかかわらず、返済計画を十分検討せずに利用してしまう人が少なくないようです。人によっては、給料の多くを奨学金の返済に充てているため、生活はカツカツで光熱費も節約しているとのこと。こうした現実もあるのです。
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