東ヨーロッパ《5万円台》航空券、謎の中華系航空で「乗り継ぎ2回」「片道37時間」とタイパ最悪だが、旅人歓喜の無料サービスの数々で大満足な訳

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タクシーには他の乗客が乗っていたが、オッちゃんの交渉により、相乗りで市内に向かうことが決まった。私は笑顔でオッちゃんにお礼を伝え、タクシーに乗り込んだ。ここから本当のトラブル、日本人だからこその試練が始まるとは知らずに……。

ウルムチ
ウイグル自治区の中心都市「ウルムチ」はこんな感じ(筆者撮影)

ウイグル自治区は現金使用不可? 世界のキャッシュレス事情

人権侵害で国際問題になっている新疆ウイグル自治区。市内には高層ビルが数多くそびえ立っており、想像以上に大都会で驚いた。もっと田舎な感じだと勝手に思っていたのだ。

私は先客の降車を見送った後、目的地の新疆ウイグル博物館前に到着。料金は乗車前にドライバーから「相場は40元(約800円)だけど、相乗りだし30元(約600円)でいいよ」と伝えられていたので、財布に入っていた100元札を1枚渡したのだが……。

運転手:「現金? 俺は現金を持ってないからお釣りが出せないぞ」

佐 藤:「じゃあクレカで」

運転手:「クレカは使えない。アリペイはないのか?」

佐 藤:「ごめん。アリペイは持ってない」

運転手:「困ったなぁ」

※会話はすべてジェスチャーで行った。

100元札を渡して「釣りはチップで取っておいて」と言える器がなかった私はタクシーを降り、ドライバーのオッちゃんと一緒に「どなたか両替してくれませんか?」と通行人にお願いを始めた。ところがどっこい。老若男女すべての現地人から、「現金なんて持ってないよ」「この国ではもう現金なんてほとんど使わないよ」「日本ではまだ現金を使う文化が残っているの?」と驚かれ、断られる始末……。

結局、30名くらいの方に頭を下げたのだが、誰一人として満足のいく現金の額を持っていなかった。けれど捨てる神あれば拾う神あり。博物館の女性スタッフが「ここから3分くらい歩くとコンビニがある。そこでは、たしか、現金を扱っていたと思うわ」と教えてくれた。私はオッちゃんと一緒に駆け足でコンビニへ……。

次ページオッちゃんに飲み物を奢って、新疆ウイグル博物館へ
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