「ありもしないツッコミ」に怯え≪分厚い会議資料≫を作ってしまう人を待ち受ける"残念な現実"

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しかし、役員から質問されたときに、しどろもどろになりたくないという上司のために、用意だけはされるのです。作らされる現場の社員にとっては、いい迷惑でしかありません。いったい、どうしたらよいのでしょう?

「分厚い提案書や稟議書ほど承認されない」

そもそも「分厚い資料」は本当に会議対策として有効なのでしょうか。断言しますが、膨大な資料づくりが評価されたのは、もう20年以上も前の話です。

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私がお付き合いしている企業の経営陣などの意思決定者826人にヒアリングしたところ、78%が「結果を第一に評価する」と明言しています。資料や稟議書づくりに時間をかけるくらいなら、その時間を、実績を上げる活動にまわしてほしいと考えているのです。

それに、分厚い説明資料や提案書、稟議書などは、年配者が多い役員たちにとっては見るのがたいへんな代物。正直ウンザリしています。経験上、「分厚い提案書や稟議書ほど承認されない」という傾向は年々、強まっていると言っていいと思います。

つまり、分厚い資料は、時間と手間がかかるだけでなく、役員に対して、「マイナスアピール」になっているのです。そのことを、ぜひ、1度上司と話し合い、共通認識として持ちたいところです。

その共通認識さえ持つことができれば、具体的な解決策として、上司に、「発表資料を2枚にしてみてはどうでしょう?」という思い切った提案もできるのではないでしょうか。

「本日は、役員の皆様に2つのことを提案したいと思います。発表資料は2ページにまとめてきましたので、ぜひ、承認いただければと思います」

会議で、自信を持ってそんな発表をすれば、役員たちから「おおっ」と称賛の声が上がるでしょう。

越川 慎司 クロスリバー代表取締役

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こしかわしんじ / Sinji Koshikawa

通信会社、ITベンチャーの起業などを経て、2005年にマイクロソフトに入社。業務執行役員としてPowerPointやExcelなどの事業責任者などを歴任。2017年に株式会社クロスリバーを創業。ムダ取りコンサルタントとして800社以上、17万人を超えるビジネスパーソンの効率アップを支援。日常業務にひそむ「名もなきムダ仕事」の撲滅に注力する。「株式会社クロスリバー」では、メンバー全員が週休3日・週30時間労働を継続。著書に『仕事ができる人のパワポはなぜ2色なのか?』(アスコム)ほか多数。

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