
「北海道の人はみんな人がいいんですよ。困っている人同士、助け合うのは当たり前という姿勢が強く、そこが本州の他の人々とは一線を画しています」(義憲さん)。キャンプ地ではテントを張って3食の食事は自分たちで作り、そのほかの時間は散歩、運動、観光、ドライブ、読書などとにかく自由である。これほどストレスから解放された生活はないだろう。
60歳を前にバイク免許を取得、北海道にハマる
義憲さんは大学卒業後、Uターン就職で愛知県の地銀に入り、以来38年間にわたり愛知県内を中心に勤務した。年を重ねるごとにマンネリ化する業務に嫌気がさし、55歳で希望して関連子会社に出向した。
しかし、58歳の時に当時の関連子会社の社長が突如亡くなってしまった。「もっとゆったりと仕事ができればと思っていたのですが想定外の事態となり、ナンバー2のような立場で実質社長のような役割を担うことになりました」と話す。
そして、60歳を前に今後の人生どうしようかと考え、義憲さんは58歳のとき、長年憧れていたバイクの免許を取った。最初は400ccだったが、すぐに大型免許に切り替えた。これを機に、バイク仲間を作って遠方に出かけるようになった。
そして、バイク仲間に「絶対に北海道には行った方がいい」と言われ、59歳だった2005年に10日間の休みを取り、初めてバイクで北海道に行った。義憲さんは言う。「これでドツボにはまりました。仕事は60歳まで続け、60歳以降は6~9月の3カ月間、毎年北海道に行くことを決めました」。

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