回転寿司チェーンはなぜ、うどん・ラーメンにこだわるのか?「こだわり讃岐うどん」発売の「くら寿司」に聞く

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発売の前日に、香川県在住の親戚から「くら寿司」の商品リリース告知がLINEで共有された。通常の「釜揚げうどん」は茹で窯から揚げるため「麺の表面の泡立ち」「茹で湯の濁り」があるが、「くら寿司」の画像を見る限り泡なし、湯は透明。「これは『釜揚げうどん』か?」という問いかけに、親戚グループの十数人全員が「疑わしい」「釜揚げではなく『湯だめうどん』だ」と回答を寄せた。

朝5時に発信したLINEへの返信が6時間で出そろうあたり、「ニセ讃岐うどん・釜揚げレーダー」感度の凄まじさがうかがえる。といった経緯で、親戚を代表して確かめつつ「くら寿司」広報の方にも、いろいろとお話を伺ってみた。

食べた結果「美味しい釜揚げうどんでした、くら寿司さん、疑ってすいません!」

くら寿司の麺類注文タッチパネル
くら寿司の麺類注文タッチパネル(筆者撮影)
くら寿司十条店
くら寿司十条店(筆者撮影)

「くら寿司」はメインのお寿司以外にもサイドメニューの開発に力を入れている、麺類に関しても、2012年には「7種の醤油らーめん」が爆発的なヒットを記録。「回転寿司屋のラーメン・うどん」ランキングではおおむね上位につける、安定した売れ筋商品だ。

今回検証する麺類は「【讃岐】釜揚げうどん」「【讃岐】釜玉うどん」「かに白湯ラーメン」の3種類(いずれも9月5日発売)。前日には「讃岐うどん」にリニューアルする前の商品も、同じ店(東京都北区・十条店)でいただいている。

まずはタッチパネルで注文。「釜揚げうどん」は釜で茹でたてのモノを提供するため、茹でている最中でなければ注文から提供まで数分を要する。今回は注文から11分待たされたため、第1段階はクリアだ。

くら寿司の【讃岐】釜揚げうどん
くら寿司の【讃岐】釜揚げうどん(筆者撮影)

オーダレーンから提供されたうどんは……表面には、デンプンのα化から来るしっかりとした粘り気がある。

通常の「かけうどん」用の麺は、この層を流水で流して引き締めてから提供するが、「釜揚げうどん」はこの“ヌルヌル層”が出汁としっかり絡んで、通常のうどんでは味わえない旨みを引き出してくれる。麺の表面には釜から揚げた麺特有の泡がしっかり付着しており、どうやら本格的な「釜揚げうどん」であるようだ。

くら寿司の【讃岐】釜玉うどん
くら寿司の【讃岐】釜玉うどん(筆者撮影)
釜揚げうどん(右)湯だめうどん(左)比較
【参考】釜揚げうどん(右)湯だめうどん(左)比較。泡が立ち、麺がヌルヌルしている様子がわかる。東京都江東区「こがね製麺所」森下店(筆者撮影)
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