初めて見聞きするようなことに「どの部分がどうわからないのか」を質問するのは、不可能です。上司の側が「このくらいできて当然」という意識を持ち続けていると、部下との溝をどんどん深めることになります。
そうならないためにも、新入社員がこれまで育ってきた環境を考慮して指導行うことが必要なのですね。手取り足取りとまではいかなくても「ひと手間」を惜しまずに、具体的に説明することが何よりも大切です。
多極化時代だからこそ「ひと手間」を惜しむな
「見て覚えろ」「技は盗め」と言うような精神鍛錬の指導は、ある意味理想とされ、部下の自主性を重んじるという意思のもと行われることもあります。昔からの技術や伝統を受け継ぐ仕事の多くには、口承や見様見真似の方法が用いられてきました。それは、自分たちの高い技術を守るためでもあり、特定の者以外に漏らさないためでもあったのです。
しかし、一般的なビジネスの場においてそれがつねに必要かは疑問ですし、むしろグローバル化、多極化が進むにつれ、ある場所(たとえば本部)だけではなく、あらゆる場所(支部や支店など)でもサービスの質を一定に保つことが必要になりました。もはや日本人に限らず、すべての人にわかるよう指導していくのが、今後の管理職の役目なのです。
「分かっているとは思うけれど」のレベルの問題から、具体的な説明や演習を交え、スモールステップで教えていくことが重要。「最近の若いやつは」と言う前に、もうひと手間を惜しまずにレクチャーできれば、上司としての信頼もアップすることでしょう。
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