給料が30代にグンと増える500社ランキング 銀行や証券など金融系の「後半挽回」目立つ

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年功序列的な人事・賃金体系が残っている会社は意外と少なくありません(写真: マハロ / PIXTA)

今週から11月に入り、今年も残すところ2カ月を切った。企業や役所の多くで12月に支給される冬のボーナス(賞与、一時金)が気になっている人も多いだろう。

会社の規模や業界によって給料の多寡や上がり方はさまざまだ。東洋経済オンラインは10月に「最新!『40歳年収が高い』500社ランキング」(10月1日)と「最新!『30歳年収が高い』500社ランキング」(10月9日)を配信し、各方面から反響を得たが、今回は「30代で給料が上がる会社」の最新ランキングを紹介しよう。

上場企業約3600社を対象に最新の有価証券報告書(2014年6月期~2015年5月期)の公開データを基に、各企業が所属している業界ごとの賃金カーブとの関係から30歳と40歳の年収を推計。その差を割り出し、特に差が大きい、つまり30代で給料がたくさん上がっていると推測される上位500社のランキングとしてまとめた。単体の従業員数が30人に満たない場合や、平均賃金の発表がない企業は対象外とした。

30代推計昇給額の平均は約124万円

1位は野村ホールディングス。30代の推計昇給額は497万円とダントツだ。調査対象企業を平均すると、30代の推定昇給額は約124万円、40歳推計年収は589万円となった。

30歳推計年収では下位にランキングされていた会社が40歳推計年収では上位にあったり、あるいはその逆になったりするケースも少なくない。30代の推定昇給額の多さで目立つのは銀行や証券などの金融系だ。「若いときはそれほどでもないが、年齢を経て役職が付いてくると給料も高くなる傾向が強い」とは、元メガバンク社員の証言である。

グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。そのため純粋持ち株会社の数字を使用していることをあらかじめお断りしておきたい。純粋持ち株会社は本社の中枢機能を担う社員しかいないケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある。従業員数30人以上であれば原則、掲載している。

本ランキングは昨年のほぼ同時期にも上位300社ながら2014年版を公開しえている。1年前と順位が変動しているケースも少なくないので、併せてご覧頂きたい(2014年版のランキングデータはこちら

30・40歳推計年収について:各企業が発表した直近決算の有価証券報告書に記載された平均賃金と平均年齢を基に40歳平均年収を推計。推計に使用した賃金カーブ(賃金の伸び率)は厚生労働省が調査・発表している「平成26年賃金構造基本統計調査」の5歳刻みの賃金額(所定内給与+賞与)から業種分類ごとの賃金カーブを算出。その賃金カーブを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算。(データ出所:各社の有価証券報告書(2014年6月期~2015年5月期)、厚生労働省「平成26年賃金構造基本調査」を基に東洋経済が作成。
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